Story
円防衛には日銀のタカ派姿勢が不可欠、ドル円165円が次の防衛線か=BofA分析

Summary
ドル円が163円を突破する中、バンク・オブ・アメリカは為替介入だけでは不十分で、円の信認回復には日銀のタカ派的な金融政策が不可欠だと指摘。市場では165円が次の介入ラインとして意識されている。
外国為替市場で円安が加速し、ドル円相場が163円台を突破したことを受け、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、円の信認が問われつつあるとの分析を示した。同行は、円安を食い止めるには単独の為替介入では不十分であり、日本銀行によるタカ派的な金融政策への転換が不可欠だと指摘している。
市場が注目する「165円」の攻防
BofAによると、円の実質実効為替レートは1960年代以来の歴史的な低水準にまで落ち込んでおり、市場参加者の多くは次の重要な節目として165円を意識している。この水準は、当局にとって介入の新たな「防衛ライン」と見なされているという。
もし当局が165円を大幅に超える円安を容認するような動きを見せれば、それは円を防衛する意思の欠如と解釈され、さらなる円売りを加速させる可能性があるとBofAは警告している。
介入効果の持続性への疑問
過去の介入は、ドル円相場を155円より下に定着させることに失敗した経緯がある。BofAは、相場がこの水準を決定的に下回らない限り、ドル円の押し目買い需要は根強く残るとみている。
Adそのため、介入の開始水準が高くなればなるほど、155円以下へと押し戻すことは困難になる。ドル円が165円に近づくにつれて、介入リスクは著しく高まるものの、その効果の持続性には疑問符がつく。
ファンダメンタルズと市場心理の乖離
一方でBofAは、日本の国際収支の改善や日本株のアウトパフォームなど、円を取り巻くファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は改善傾向にあるとも指摘している。
しかし、市場では日本の財政に対する懸念や、日銀が金融政策で後手に回っているとの見方が根強く、円に対する弱気な見方が続いている。このファンダメンタルズと市場心理の乖離が、現在の円安の一因となっている可能性がある。