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米国のIT投資見通しは上昇、欧州は悪化=バーンスタイン調査

Summary
バーンスタインの最新CIO調査によると、2026年のIT予算は米国で増加見通しである一方、欧州では減少に転じ、地域差が鮮明になった。サイバーセキュリティや生成AIが引き続き重点投資分野となっている。
バーンスタインが実施した最高情報責任者(CIO)を対象とした年央調査によると、2026年のIT予算の伸びは2025年と同水準を維持し、コロナ禍の2021年に見られた力強さに近づく見通しだ。しかし、支出見通しには米国と欧州で著しい地域差が生じていることが明らかになった。
地域別で明暗分かれるIT投資見通し
調査結果は、IT支出に対する見方の違いを浮き彫りにした。米国のCIOは2026年通年の支出見通しを60ベーシスポイント引き上げたのに対し、欧州のCIOは130ベーシスポイント引き下げた。
米国の見通し上方修正は、2026年上半期の好調な実績が背景にある。一方、欧州では年初が低調だったものの、下半期に対してはより楽観的な見方が示された。
生成AIとクラウドが投資を牽引
CIOにとっての最優先投資分野は、引き続きサイバーセキュリティ、生成AIアプリケーション、プラットフォームソフトウェアの3つとなっている。追加的な支出は主にハイパースケーラーに集中しており、インフラおよびアプリケーションソフトウェアも堅調な投資対象となっている。
Ad特にAI関連の動向は注目される。
- マイクロソフト(MSFT)とアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が、IT予算増加分の最大の受け皿になると予想されている。
- CIOはOpenAIやAnthropicといった大規模言語モデル(LLM)ベンダーへの直接支出を増やすことには消極的で、既存のソフトウェアプラットフォーム経由でのAI活用を好む傾向がある。
- AIは依然としてCIOの最優先戦略事項だが、IT予算全体の拡大や事業部門からの資金拠出により、予算配分への圧力は緩和されている。
市場への影響と今後の展望
クラウドの導入は拡大を続けており、特に新規アプリケーションではパブリッククラウドが好まれている。しかし、ベンダーロックインへの懸念や柔軟性の必要性から、長期的なアーキテクチャとしてはハイブリッドクラウドが主流となっている。クラウドプロバイダーの中では、マイクロソフトのAzureがリードし、AWSが幅広い導入実績を維持、Google Cloudが市場シェアを拡大している。
投資家にとって、この調査は、AI分野での収益化が既存の大手プラットフォーム企業、特にマイクロソフトとAWSに集中する可能性が高いことを示唆している。ServiceNow(NOW)やSalesforce(CRM)なども緩やかながらプラスの配分トレンドを示しているが、AIプラットフォームとしての地位を確立するには至っていない。