Story
GFL、PEによる買収合戦の報道で株価急騰

Summary
カナダの廃棄物処理大手GFLエンバイロメンタルを巡り、2つのプライベート・エクイティ連合が入札競争を繰り広げているとの報道を受け、同社株が急騰した。企業価値は約280億ドルに上る可能性がある。
カナダの廃棄物処理大手GFLエンバイロメンタル(NYSE: GFL)の株式が、同社を巡るプライベート・エクイティ(PE)ファンドによる買収合戦が勃発したとの報道を受けて急騰した。ブルームバーグ・ニュースが報じたもので、これにより企業価値が負債を含め約280億ドルに達する大型案件が現実味を帯びている。
2つのPE連合が競合
ブルームバーグの報道によると、GFLの買収を巡っては2つのコンソーシアム(企業連合)が形成されている。
- 一方の連合は、KKR、エナジー・キャピタル・パートナーズ、ブラックストーンで構成。
- もう一方は、ブルックフィールド・アセット・マネジメントとオーストラリアのインフラファンドであるIFMインベスターズが提携している。
この報道を受け、GFLの株価は木曜日の時間外取引で8%急伸した。同社のパトリック・ドヴィギ最高経営責任者(CEO)は、現在の市場価格を上回る評価額での非公開化には前向きであると明言している。
案件の規模と背景
Adブルームバーグによると、GFLの時価総額は約180億ドル、負債が約100億ドルで、企業価値(EV)は合計で約280億ドルに上る。この規模の買収が実現すれば、今年最大級のレバレッジド・バイアウト(LBO)案件の一つとなる。
今回の買収提案は、複数のPEファンドが共同で巨大案件に挑む「クラブディール」形式の復活を象徴している。また、ドヴィギCEOは自身の保有株式すべてを新会社に再出資する意向を示しており、これは買収側が必要とする自己資金を減らし、経営陣と新株主の利害を一致させる効果がある。
市場への影響と今後の見通し
GFLはカナダと米国でリサイクル施設や埋立処分場などの広範なネットワークを運営しており、その安定したキャッシュフローを生み出す事業モデルは、インフラ資産としてPEファンドにとって魅力的だ。同業のウェスト・マネジメント(WM)やリパブリック・サービシズ(RSG)といった上場企業も、その安定性から高い企業価値評価を受けている。
GFLの特別委員会は7月から複数の提案を検討しており、ブルームバーグによれば数週間以内に結論が出る可能性があるが、プロセスは流動的だ。ただし、GFLがカナダの廃棄物処理市場で支配的な地位を占めていることから、カナダ競争局による厳格な審査が入ることはほぼ確実視されており、買収完了までのタイムラインが長期化する可能性も投資家は織り込む必要がある。