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米財務省の国債買い入れ発表が期待外れ、長期金利が急騰

米財務省が市場の期待を下回る規模の国債買い入れを発表したことを受け、9日の米国債市場では利回りが急騰し、債券が売られた。この動きは、原油価格の高騰と根強いインフレ懸念が市場の重荷となる中で発生した。
予想を下回った買い入れ規模
米財務省は9日、10年物から20年物の国債を木曜日に最大60億ドル買い入れると発表した。これは以前の20億ドルから増額されたものの、メディア報道などで伝えられていた市場の期待値(少なくとも100億ドル)を大幅に下回るものだった。
この発表を受け、債券市場は失望売りで反応した。
- ベンチマークである米国10年債利回りは、発表前の4.816%から一時4.846%へと4.2ベーシスポイント(bp)上昇した。
- 金融政策に敏感な2年債利回りも2.5bp上昇し、4.423%を付けた。
国債買い入れオペレーションは、市場の流動性を支え、金利を安定させる効果が期待されるが、今回の規模は投資家を安心させるには不十分だったと市場は解釈した。
インフレと地政学リスクの高まり
Adこの日の債券売りは、地政学的緊張を背景とした原油価格の急騰という、より広範な市場環境の中で起きている。中東での軍事衝突の拡大を受け、ブレント原油先物は5月以来初めて1バレル100ドルの大台を突破した。
原油価格の高騰は、コストプッシュ型のインフレ圧力を即座に高めるため、債券市場にとっては大きな逆風となる。各国中央銀行は、景気への配慮が必要な局面でも、インフレ抑制のためにタカ派的な金融政策スタンスを維持せざるを得なくなる可能性が懸念される。
FRBの政策と今後の物価指標
市場はすでに、先週発表された予想外に力強い8月の米非農業部門雇用者数(16万2000人増)を受け、連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め姿勢を織り込み始めていた。金融先物市場では、9月15日〜16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げが実施される確率が約60%と見込まれている。
投資家の注目は、今週後半に発表される米国のインフレ関連指標に集まっている。木曜日の生産者物価指数(PPI)と金曜日の消費者物価指数(CPI)が、エネルギー価格上昇の影響をどれだけ反映するかが焦点となる。特にCPIが市場予想を上回る結果となれば、9月の利上げ観測が確定的となり、10年債利回りが節目である5.0%に迫る可能性がある。