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UBS、イプソメドの投資判断を引き下げ-カグリセマの治験結果が成長見通しに影

UBSは、スイスの医療技術企業イプソメド(Ypsomed AG)の投資判断を「買い」から「中立」へ引き下げ、目標株価を425スイスフランから400スイスフランに修正した。同社が自動注入器を供給するノボノルディスク社の糖尿病治療薬「カグリセマ」の臨床試験結果が期待を下回り、中期的な収益見通しに下方修正リスクが生じたことが背景にある。
カグリセマの治験結果が格下げの引き金に
今回の格下げは、ノボノルディスク社が実施したカグリセマの第3相臨床試験(REIMAGINE-4)の結果に起因する。この試験では、競合薬であるチルゼパチドに対し、血糖コントロール指標(HbA1c)の低下において非劣性を示すことができなかった。この結果を受け、UBSの製薬担当チームは、2型糖尿病市場におけるカグリセマのピーク時売上高ポテンシャルの予測を50%引き下げた。
イプソメドはカグリセマ向けの自動注入器を供給しており、同薬の成功は同社の将来の収益を左右する重要な要素とみられていた。
業績予測への影響
カグリセマの売上予測引き下げに伴い、UBSはイプソメドの業績見通しを下方修正した。UBSの試算では、カグリセマは同行の2029/30年度の売上高予測の約10%、EBIT(利払い・税引き前利益)予測の約8%を占めていた。
主な修正点は以下の通り。
Ad- 2029/30年度のGLP-1関連製品売上高予測を10%下方修正し、2億5500万スイスフランとした。
- 2026年度から29年度にかけての1株当たり利益(EPS)予測を平均で5%引き下げた。
この発表を受け、イプソメドの株価は6.7%下落した。
長期的な見通しと評価
UBSは、短中期的な逆風はあるものの、イプソメドの長期的な成長基盤は依然として強固であるとの見方も示している。同社は180件のプロジェクトからなるパイプラインを保有し、ペン型注入器の生産能力を拡大しており、これらがGLP-1薬市場の成長を背景に売上を牽引すると予想される。GLP-1関連製品の売上比率は、現在の約10%から2029/30年度には約27%まで上昇する見込みだ。
UBSは、イプソメドの2026年度予想EV/EBITDA倍率が17.9倍であり、同業他社の平均である約18倍とほぼ同水準で取引されていると指摘。今後の注目点として、9月20日・21日に開催されるノボノルディスク社のキャピタル・マーケッツ・デーや、2026年後半から2027年初頭に予定されるカグリセマの承認の動向を挙げている。