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ベセント米財務長官、FRBの対外レポファシリティ拡大を要請も、市場の試練を招くリスク

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Aug 4, 20261 min read
ベセント米財務長官、FRBの対外レポファシリティ拡大を要請も、市場の試練を招くリスク
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ベセント米財務長官が、米連邦準備制度理事会(FRB)に対し、海外の中央銀行などが利用するレポファシリティの拡充を要請した。この動きは、40年ぶりの安値水準に沈んだ円を支えるための日米共同介入を支援する狙いがあるが、市場に日米の決意を試させるなど、意図せぬリスクを招く可能性も指摘されている。

円買い介入支援の狙い

ベセント長官が拡大を求めているのは、海外の公的機関が米国債を担保に短期のドル資金を借り入れられる「FIMAレポファシリティ」だ。現在の利用上限額は600億ドルに設定されている。長官はSNSへの投稿でこの要請を認め、「債券市場の規模は制度が設立された6年前よりはるかに大きい」とCNBCのインタビューで述べ、FRBが拡大を検討するのは合理的だとの考えを示した。

この措置が実現すれば、日本は為替介入の原資となるドルを調達するために、最大の保有国として抱える1兆1400億ドル相当の米国債を売却する必要がなくなる。インフレ懸念や金融政策の先行き不透明感から米長期金利が上昇圧力にさらされる中、米国債の大量売却を回避できることは米国政府にとってもメリットとなる。

市場の反応と潜在的リスク

市場関係者の見方は分かれている。PGIMのチーフ・グローバル・エコノミストであるダリープ・シン氏は、この拡大案を米国債市場にとって「ポジティブなシグナル」であり、為替動向の「衝撃吸収材」になり得ると評価した。また、Monetary Policy Analyticsの共同設立者であるデレク・タン氏は、米国が介入を支える「無限の資金力」を持つと市場に示威する「ポーズ」としての側面が強いと指摘する。

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一方で、エバーコアISIのアナリストは、この動きが裏目に出る可能性を警告している。同社は顧客向けノートで、「上限が設定されたFRBのレポファシリティに焦点が当たることで、市場に日米の円高へのコミットメントを試す動きを誘発するリスクがある」と分析した。為替介入が米国債の大量売却を伴うかどうかが、市場の試金石になりかねないという見方だ。

FRBの判断と制度の背景

FIMAファシリティの拡大には、FRBの最高意思決定機関である米連邦公開市場委員会(FOMC)の過半数の賛成が必要となるが、FRBはベセント長官の要請についてコメントを控えている。この制度は、新型コロナウイルスのパンデミック初期の2020年に、世界的なドル資金の逼迫に対応するために設立され、2021年に恒久化されたが、これまでの利用は限定的だった。

さらに、大規模な利用はFRBのバランスシートを一時的に膨らませることになり、市場への関与縮小を目指すFRBの長期的な方針と矛盾する可能性もある。そのため、ベセント長官の要請がすんなりと受け入れられるかは不透明な状況だ。

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