Story
ユニリーバ、マコーミックとの650億ドル合併後2年間の雇用保護で合意

Summary
消費財大手ユニリーバは、米マコーミックとの650億ドル規模の食品事業統合後、欧州および英国の従業員の雇用条件を2年間保護することで合意した。この期間は法的な義務を上回るもので、労働組合との交渉で合意に至った。
消費財大手のユニリーバが、米スパイスメーカーのマコーミックとの650億ドル規模の食品事業統合完了後、欧州および英国の従業員の雇用条件を2年間保護することで合意したことが、ロイターが確認した社内メモで明らかになった。
合意の背景と内容
クノールやヘルマンズといったブランドを擁するユニリーバは、2027年半ばに予定されているマコーミックとの事業統合を3月に合意していた。今回の雇用保護は、この大型再編に伴う従業員の不安に対応するものだ。
欧州労働評議会が先週従業員に送付したメモには、「影響を受ける従業員の既存の労働条件の長期的保護に関する確約を得た」と記されている。この合意は、統合完了後の2029年半ばまで、対象となる欧州および英国の食品事業従業員約4,800人の待遇と給与を保証する。
法的義務を上回る異例の保証
今回合意された2年間の保護期間は、事業売却やスピンオフ後に従業員の契約や労働協約を1年後に再交渉できるとする欧州連合(EU)および英国の法規制が定める通常の保護期間の2倍に相当する、異例の措置となる。
Adユニリーバの広報担当者は、「当社は欧州および各国の労働評議会と建設的な対話を続けており、従業員の労働条件保護と協議のタイムラインに関して合意に至った」と述べた。この合意は、合併発表以来、雇用喪失を懸念してきた労働組合連合や欧州労働評議会との交渉の成果である。
グローバル展開への課題
一方で、この保証は欧州と英国の従業員に限定されている。国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)は、この保証が全世界で提供されるべきだとの見解を示した。
同連合会のサラ・メイヤー書記次長は、「欧州以外の労働者が欧州の労働者より価値が低いというメッセージを送らないためにも、この2年間の保証が全世界で提供されることを望む」とコメント。ユニリーバのアイスクリーム事業分離の際に欧州外の従業員が同様の保証を得られなかった前例に触れ、同じ過ちが繰り返されないことへの期待を表明した。