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SEC、議決権行使助言大手ISSに顧客データ提出を求め裁判所命令を請求

米証券取引委員会(SEC)が、議決権行使助言会社大手インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)に対し、顧客の議決権行使に関する詳細な記録の提出を強制するよう連邦裁判所に申し立てたことが明らかになった。ブルームバーグが報じた。
調査の背景とSECの主張
SECによると、今年3月に開始された調査に関連して発行された行政召喚状に対し、ISSは完全に応じていないという。この調査は、ISSが顧客の最善の利益のために助言を提供するという受託者責任を含む、証券関連法を遵守しているか否かを精査するものである。
SECは、ISSの顧客を特定する文書やその議決権行使の決定に関する情報など、過去4年分の記録を求めている。規制当局は、議決権行使に関する助言が、顧客の利益を犠牲にして政治的または政策的な目的に影響されているかどうかを調査することは、その監督責任の範囲内であると主張している。
ISSの反論と対立点
一方、ISSは規制当局への協力姿勢を維持するとしつつも、SECの要求範囲については米国憲法修正第1条で保障された権利を根拠に異議を唱えている。同社は、顧客は情報が機密として扱われることを前提に議決権行使情報を提供していると説明している。
AdISSは、要求された記録を提出すれば、保護されるべき言論や投票決定を理由に、同社とその顧客が報復を受ける可能性に晒されると主張している。
市場への影響と今後の展望
今回の対立は、ワシントンで強まる議決権行使助言業界への監視を象徴する新たな動きと言える。この調査は、トランプ前大統領がSEC委員長に対し、ISSやグラスルイスなどの議決権行使助言会社が環境・社会・ガバナンス(ESG)や多様性・公平性・包括性(DEI)に関する問題でどのようなガイダンスを提供しているかを精査するよう指示した大統領令に続くものである。
議決権行使助言会社の推奨は、機関投資家が企業統治や株主提案についてどのように投票するかに大きな影響力を持つ。今回の裁判所への申し立ては、特にESGやDEIといった要素が投資や企業の議決権行使の決定にどのように考慮されるかという点において、同業界への規制圧力をさらに高める可能性がある。ISSはドイツ取引所(Deutsche Boerse)の傘下にある。