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ニューヨーク・タイムズ、DEI訴訟で米雇用機会均等委を逆提訴 報道への報復と主張

米新聞大手ニューヨーク・タイムズは、同社の人事方針をめぐり米雇用機会均等委員会(EEOC)が5月に起こした訴訟に対し、逆提訴した。マンハッタンの連邦裁判所に金曜日に提出された訴状で、同社はこの訴訟が同社の報道に対する報復的措置であり、報道の自由を脅かすものだと主張している。
訴訟の経緯とNYTの主張
発端となったのは、EEOCが5月にニューヨーク・タイムズを相手取り起こした訴訟だ。EEOCは、同社が2025年初頭の編集幹部職の選考において、白人男性従業員であるブライアント・ルソー氏を不当に不採用にしたと主張。同社が掲げる多様性推進目標に基づき、より資格の低い多文化的な背景を持つ女性候補者を優先したとしている。
これに対しニューヨーク・タイムズは、今回の逆提訴でEEOCの主張を全面的に否定。採用された候補者はルソー氏よりも経験豊富で資格があったと反論し、多様性に関する目標が採用決定に影響した事実はないと述べた。訴状では、「委員会による権限の報復的かつ悪意のある行使は、自由で独立した報道機関、そして我々の民主主義に対して、特異で陰湿な脅威をもたらす」と厳しく批判している。
DEI政策への監視強化という背景
今回の訴訟は、EEOCが企業のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)方針に対する取り締まりを強化する中で起きた、注目度の高い事例の一つである。EEOCは近年、同様の調査や訴訟を他の企業に対しても行っており、ナイキやノースウエスタン・ミューチュアル生命保険などが調査対象となっているほか、コカ・コーラのボトラーを提訴した例もある。
Adこの動きは、トランプ大統領が政権、教育、民間部門におけるDEIの取り組みを制限する大統領令に署名したことと軌を一にしている。なお、EEOCの広報担当者は係争中の訴訟についてはコメントしないとしている。
投資家への示唆
この法廷闘争は、ニューヨーク・タイムズにとって訴訟費用や経営資源の投入だけでなく、企業イメージへの影響という点で潜在的なリスクとなる。より広範には、投資家にとってこの一件は、現在の政治・社会環境下で企業のDEIプログラムが直面する法的リスクの高まりを浮き彫りにしている。
企業は、多様性を推進する社会的要請と、逆差別を主張する法的挑戦との間で難しい舵取りを迫られている。この注目される訴訟の行方は、米国内でDEI方針が法的にどのように扱われるかについて、重要な判例となる可能性がある。