Story
マイクロストラテジーのBTC売却方針、市場にリスクもたらす=JPモルガン

JPモルガンのアナリスト、ニコラオス・パニギリツォグル氏は、米マイクロストラテジー社がビットコインの売却を許容する新たな取引戦略を導入したことについて、より広範な暗号資産(仮想通貨)市場に追加的なリスクをもたらすとの見解を示した。同社のような主要な買い手が売り手に転じる可能性は、市場の不確実性を高める要因となり得る。
方針転換とJPモルガンの懸念
マイクロストラテジーは今週初め、「デジタル・クレジット・キャピタル・フレームワーク」を発表し、12億5000万ドル規模のビットコイン収益化プログラムを承認した。これは、従来の厳格な「バイ・アンド・ホールド(購入・保有)」戦略からの転換を示すもので、流動性の逼迫を回避する目的がある。
JPモルガンのパニギリツォグル氏はこの新方針が、ビットコインにとって「双方向のフローリスク」を生み出すと指摘。同社はビットコイン総供給量の4%を保有しており、その動向は市場に大きな影響を与える。アナリストは、投資家を安心させるためには、同社が当面の配当・支払利息をカバーするのに24~36ヶ月分の現金準備が必要だと述べた。現在の現金準備金25億5000万ドルは、約17ヶ月分に相当する。
Ad市場への影響
マイクロストラテジーは、今年これまでに137億ドル相当のビットコインを購入しており、これはJPモルガンが推定するデジタル資産全体のフローの約70%を占める。このような巨大な買い手が売却の選択肢を持つことは、市場のボラティリティを高める可能性がある。
実際に、同社が6月1日の提出書類で、5月26日から31日の間に優先株主への配当資金を賄うために32BTCを売却したことを明らかにした後、5月下旬から6月上旬にかけてビットコイン価格は下落した。JPモルガンは、売却の可能性が同社の企業評価や、将来のビットコイン購入のための資金調達コストに影響を与える可能性があると分析している。