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ゴールドマン、スイスクォートを「買い」に格上げ-コア事業が暗号資産の不振を補う

Summary
ゴールドマン・サックスは、スイスのオンライン銀行スイスクォートの投資判断を「買い」に引き上げた。証券取引や為替などのコア事業の好調が、暗号資産関連収益の低迷を補って余りあると分析している。
ゴールドマン・サックスは、スイスのオンライン銀行スイスクォート・グループ(SQN)の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。証券取引、外国為替、純金利収入といったコア事業の収益拡大が、暗号資産関連の収益減速を十分に相殺するとの見方を示した。この発表を受け、29日のスイス市場で同社株は6%以上上昇した。
投資判断引き上げの背景
ゴールドマン・サックスは、スイスクォートの12ヶ月目標株価を従来の48スイスフランから50スイスフランに引き上げた。これは、27日終値の41.16スイスフランに対し、21.5%の上昇余地があることを示唆している。
同行は、スイスクォートの2026年通期の税引前利益を4億1100万スイスフランと予測。これは、市場コンセンサス(Visible Alpha調べ)の3億9000万スイスフランを約5%、会社ガイダンスの3億8500万スイスフランを7%上回る水準だ。同様に、2026年の収益予測も7億9510万スイスフランとし、会社ガイダンス(7億6000万スイスフラン)を5%上回ると見込んでいる。
暗号資産事業の減速とコア事業の勢い
スイスクォートの株価は過去12ヶ月で23%下落し、同業の欧州リテール投資プラットフォーム(同期間に18%上昇)や主要株価指数(SXFP、SMIM)を大幅に下回っていた。ゴールドマンは、このアンダーパフォームの要因として、2025年8月の史上最高値からの株価下落と、世界的な暗号資産の取引高の減少が重なったことを指摘している。
Ad同行のレポートによると、2025年における暗号資産関連の収入は、スイスクォートのグループ純収益の約12%を占めるに留まり、2021年のブーム時のピーク(約22%)から低下した。一方で、暗号資産以外の指標は勢いが加速していると分析。2025年の取引口座数の年間成長率は15%に達し、2023年の7%から倍増。これは欧州同業の平均である約13%を上回っている。
収益構成の見通し
ゴールドマンの分析は、コア事業の強さと暗号資産事業の慎重な見方を反映している。
- 証券取引・eForex収益:2026年の予測は5億700万スイスフランで、コンセンサス(4億7700万スイスフラン)を6%上回る。
- 純暗号資産収入:同予測は6100万スイスフランで、コンセンサス(7400万スイスフラン)を17%下回る。
- 純金利収入:同予測は2億2600万スイスフランで、コンセンサス(2億2100万スイスフラン)を2%上回る。
バリュエーション面では、スイスクォートの株価はゴールドマンの2027年予想PER(株価収益率)で15.9倍と、同業他社の平均18.1倍(コンセンサスベース)に比べて割安な水準にあると指摘されている。ただし、取引量の予想外の減少、金利の急変動、デジタル資産取引に関する規制変更などが、今後の株価に対するリスク要因として挙げられている。