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ゴールドマン、英10年債利回り見通しを5%に引き上げ エネルギー価格高騰で

ゴールドマン・サックスは、エネルギー価格の上昇がイングランド銀行(英中央銀行)による利下げの余地を狭めているとして、2026年末時点の英国10年国債(ギルト)の利回り見通しを従来の4.4%から5.0%へと大幅に引き上げた。同行は、エネルギー価格の高止まりがインフレ圧力を維持し、短期金利の低下期待が後退していると分析している。
見通し修正の背景
今回の見通し修正の直接的な引き金となったのは、原油や天然ガスをはじめとするエネルギー価格の広範な上昇だ。ゴールドマンは、当初はインフレ鎮静化の恩恵を最も受けるのが英国債だと想定していたが、現状は逆の展開となっていると指摘。イングランド銀行が行動を起こすための閾値はすでに超えられており、仮にエネルギー価格が現在の水準から落ち着いたとしても、短期金利の緩和は限定的になるとの見方を示した。
この動きは、ゴールドマンが他の主要国債の利回り見通しを更新したことに続くものだ。同行は2026年末の米国10年債利回り見通しを4.40%から4.75%へ、ドイツ10年債(ブント)については3.0%から3.25%へとそれぞれ引き上げている。また、イングランド銀行が11月に追加利上げに踏み切るとの新たな予測も示した。
英国市場に特有の脆弱性
ゴールドマンによると、英国債利回りはG10(先進10カ国)の中で最も高く、エネルギー価格や世界の金利動向に対する感応度も特に高い水準にある。同行は、英国市場が直面する特有のリスク要因として以下の点を挙げている。
Ad- 他の主要経済国と比較して、経済成長とインフレの見通しに関する不確実性が高い
- 加重平均デュレーションで見た国債供給の増加幅が最も大きい
- 長期債に対する需要構造が大きく再編されている
- 金融政策決定会合当日の金融政策サプライズがより大きい
- 財政余力が乏しく、金利やエネルギー価格の変動といったマクロ経済のボラティリティに財政政策が晒されやすい
今後の注目点と市場への影響
市場にとって次の大きな試金石となるのは、来週に予定されているイングランド銀行の金融政策会合と、10月末の予算編成だ。ゴールドマンは、政府が短期的な借り入れへの依存を強め、2027年度のギルト発行を大幅に増やすようなことがあれば、英国債のリスクプレミアムに上昇圧力がかかる可能性が高いと警告している。
労働市場の軟化や基調的なインフレの鈍化を示すデータが出れば、短期金利が現在の市場の織り込みを下回る可能性もある。しかし、当面は利上げペースの加速が市場で再評価されるリスクが、イールドカーブのフラット化(長短金利差の縮小)を招く主要な要因であり続けると同行は分析している。