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ゴールドマン・サックス、シンドラーを「売り」に格下げ 中国の逆風と成長鈍化を懸念

ゴールドマン・サックスは9月7日、エレベーター・エスカレーター製造大手シンドラー・ホールディングの投資判断を「中立」から「売り」に引き下げた。同行は、中国市場からの逆風と業界平均を下回る成長見通しを理由に、12ヶ月目標株価を従来の286スイス・フランから233スイス・フランへ引き下げた。これは9月4日の終値(260.60スイス・フラン)から10.6%の下落余地があることを示唆する。
格下げの主な要因
ゴールドマン・サックスが「売り」判断に至った背景には、主に3つの要因がある。アナリストは、同社が今後数年間でセクター平均並みの業績を上げるためのカタリストが乏しいと指摘している。
- 成長と収益性の見通し悪化: 先進国市場における利下げ期待の後退と、過去2年間にわたる中国の総建築面積着工件数の弱さが、同社の成長見通しに影を落としている。
- 業界内での競争力低下: 競合他社が市場シェアを拡大する一方で、シンドラーの成長は業界平均より鈍化している。価格設定も依然として抑制的であり、原材料コストの逆風も強まっていることから、1株当たり利益(EPS)の年平均成長率はセクター内で最低水準になると予測されている。
- 割高なバリュエーション: 一部の指標では割高感はないものの、EV/売上高倍率や株価収益成長率(PEGレシオ)など複数の指標でセクター平均を上回っている。
業績見通しの下方修正
今回の格下げに伴い、ゴールドマン・サックスはシンドラーの業績予想を修正した。有機的売上成長の鈍化、為替の逆風、中国での弱さの継続を織り込み、売上高予想を2026年については2%、2027年については1%引き下げた。
Adこれにより、調整後EBIT(金利・税引前利益)の見通しも2026年で3%、2027年で5%下方修正された。この新たな予想は、Visible Alphaがまとめた市場コンセンサスを1%から2%下回る水準となる。
背景と今後の注目点
ゴールドマン・サックスは今年4月、中国市場の安定化と株主への追加的な現金還元の可能性を期待し、シンドラーの評価を「中立」に引き上げていた。しかし、その後も中国の経済指標は悪化を続け、先進国の金利環境も予想以上に不透明な状況が続いたため、同社の株価は年初来で14%下落している。
また、シンドラーは当初6月3日に予定していたキャピタル・マーケット・デーを11月19日に延期している。今後の見通しに対する上方リスクとしては、予想を上回る需要動向、価格決定力の強化、自助努力によるコスト削減の加速などが挙げられる。