Story

ドイツ銀行、米財務省の国債買入倍増を「オペレーション・ツイスト」と指摘 ドル安要因に

ENTHMSVIIDZHZH-TWJAKOHI
Aug 19, 20261 min read
ドイツ銀行、米財務省の国債買入倍増を「オペレーション・ツイスト」と指摘 ドル安要因に
Text size
Background

米財務省が長期国債の買入オペの上限額を少なくとも2倍に引き上げると発表したことを受け、ドイツ銀行はこれが連邦準備制度理事会(FRB)のかつての「オペレーション・ツイスト」に酷似しており、ドル相場に下押し圧力を加えるとの見方を示しました。

財務省の発表と市場の反応

米財務省は、流動性供給のための国債買入オペについて、10年〜20年債および20年〜30年債を対象とするセクターの上限額を、オペ1回あたり従来の20億ドルから少なくとも40億ドルに引き上げると予想外に発表しました。この発表を受けてドルは急落しました。

ドイツ銀行のFX調査責任者であるジョージ・サラベロス氏は、顧客向けメモで「米財務省は数分前に長期米国債の買入大幅増を発表した。ドルは異例の急落を見せている」と指摘し、市場の即時反応に言及しました。

「オペレーション・ツイスト」との類似性

ドイツ銀行は、今回の措置を「ソフトな金融抑圧」の一形態であり、FRBが過去に実施した金融政策「オペレーション・ツイスト」と事実上非常に似ていると分析しています。オペレーション・ツイストは、中央銀行が長期債を購入する一方で短期債を売却し、長短金利差を縮小させる政策です。

サラベロス氏は、財務省が長期債の買入資金を賄うために、より多くの短期国債(T-bill)を発行する必要が生じ、結果として市場からデュレーション(債券の平均回収期間)を吸収することになると説明。これは金融環境を緩和させる効果があり、本来FRBが担うべき利回り曲線管理(イールドカーブ・マネジメント)を財務省が代行する形になるとの見解を示しました。

Sample IUX Markets – In-articleAd

ドルへの影響とFRBの対応

ドイツ銀行は、この政策がドル安に直結すると見ています。長期国債の価格が人為的に支えられ、市場原理による価格調整(価格下落・利回り上昇)が妨げられる場合、海外の米国債保有者にとっての調整は、通貨安、つまりドル安を通じて行われる必要があるためです。

今後の鍵を握るのは、ケビン・ウォーシュFRB議長の反応だと同行は指摘します。ウォーシュ議長が今回の買入増を金融緩和要因として公式に認めれば、FRBは相殺的な金融引き締めを行う可能性があります。しかし、議長がこの点を看過すれば、その沈黙自体がドルにとってさらなるマイナス材料になるとサラベロス氏は警告しています。

背景と今後の見通し

ドイツ銀行は、今回の動きを、長期金利の上昇に対する米政権の懸念が高まっている兆候と捉えています。同行はこれを、昨年公表した米国債市場における金融抑圧の必要性を分析した「ペンシルベニア・プラン」というフレームワークに沿った動きだと位置づけています。

サラベロス氏は「市場は今後、米国債市場を支えるための追加措置にますます注意を払うだろう。市場価格を歪めるものだと認識されればされるほど、ドルは下落する可能性が高い」と結論付けています。当面の為替市場では、買入拡大が金融環境に与える影響について、FRB高官から何らかの言及があるかどうかが注目されます。

Back to latest news

LATEST