Story
サークル株が下落、みずほの格下げと競争激化への懸念が重し

Summary
ステーブルコインUSDC発行元のサークル社株が時間外取引で下落。みずほ証券による投資判断の格下げや、競合の台頭、マクロ経済の不透明感が売り材料となっている。
ステーブルコイン「USDC」の発行元であるサークル・インターネット・グループ(CRCL)の株価が、14日のプレマーケット取引で軟調に推移している。みずほ証券が投資判断を引き下げたことや、競争環境の激化、市場全体のリスクオフムードが重しとなった。
アナリストの厳しい見方
この日の下落の直接的な引き金となったのは、みずほ証券がサークルの投資判断を「アンダーパフォーム」に格下げしたことだ。同行は、競争圧力によって同社の収益モデルが著しく圧縮される可能性があると警告している。
また、前日にサークルが米通貨監督庁(OCC)から銀行免許の最終承認を得たことを受けて株価が約13%急騰したことについて、みずほは「過度に楽観的」との見方を示した。この承認は、USDCの時価総額減少といった根本的な課題を解決するものではないと指摘している。
さらに、ベアードもサークルの目標株価を従来の138ドルから100ドルへ引き下げた。投資判断は「アウトパフォーム」を維持したものの、第2四半期の収益が市場コンセンサスをわずかに下回ると予測しており、投資家心理を冷やす一因となった。
競争とマクロ環境からの逆風
Adアナリストが懸念する競争圧力の中心には、競合ステーブルコイン「Open USD(OUSD)」の存在がある。Visa、Mastercard、BlackRockなど140社以上の企業が支援するOUSDの台頭は、サークルにとって構造的な脅威と見なされている。
市場全体の地合いもサークルのような高ベータ株には不利に働いている。14日朝に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)を前に、投資家は成長株へのエクスポージャーを縮小。FRBのウォラー理事がインフレ高進の場合に利上げ再開の可能性を示唆したことも、リスクセンチメントを悪化させた。ビットコインをはじめとする暗号資産市場の軟調な展開も、関連銘柄であるサークル株の重荷となっている。
長期的な好材料と短期的な懸念
OCCからの銀行免許取得や、アーク・インベストによる最近の株式購入など、サークルには長期的な好材料も存在する。しかし、市場は現在、これらの追い風よりも、アナリストの懐疑的な見方、OUSDとの競争激化、そしてマクロ経済の不透明感といった短期的な逆風をより重く受け止めているようだ。