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スペースX株、IPO後の売り続く――8月4日の大規模ロックアップ解除が重しに

Summary
宇宙開発企業スペースXの株価は、IPO価格を大幅に下回って推移している。8月4日の第2四半期決算後に予定されている約1230億ドル規模のロックアップ期間満了が、さらなる売り圧力への懸念を高めている。
宇宙開発企業スペースX(SPCX)の株価が、上場来安値圏で軟調に推移している。同社株はIPO(新規株式公開)価格の135ドルを14.6%下回っており、8月上旬に控える大規模なロックアップ期間満了が、短期的な需給悪化懸念として市場の重しとなっている。
8月4日に迫る大規模なロックアップ解除
市場が現在最も警戒しているのは、来るロックアップ期間の満了だ。スペースXは8月4日に第2四半期決算を発表する予定で、その2営業日後に9億1150万株のロックアップが解除される。これはIPO価格換算で約1230億ドルに相当する規模となる。
この株式数は、市場に流通する株式(浮動株)に対して極めて大きく、専門家は「供給ショック」に等しいと指摘する。上場前の株主である従業員や初期投資家からの売りがわずかに出るだけでも、現在の株価水準である115ドル近辺の買い需要を圧倒する可能性がある。
この懸念を裏付けるように、同社株の空売り残高は250億ドルに達し、米国市場で9番目に空売りが多い銘柄となっている。空売り投資家は今年、すでに約28%の評価益を上げているとみられる。
強弱材料が交錯する評価
一方で、同社の将来性に対する強気な見方も存在する。売上高の成長は続いており、年間収益予測は前年比+24.6%増が見込まれている。また、AI事業「SpaceXAI」がテキサス州で大規模なデータセンター拡張を進めていることは、xAIとスターリンクのエコシステムが加速している兆候と受け止められている。
Adマッコーリーのアナリストは「AIのオプショナリティから大きなアップサイドが見込める」と指摘。Bernstein SocGenは目標株価を239ドルに設定している。さらに、イーロン・マスク氏がテスラ(TSLA)との合併の可能性を否定しなかったことから、将来的な合併への思惑も株価のワイルドカードとなっている。
しかし、弱気材料も根強い。同社は依然として赤字で、2026年第1四半期の1株当たり利益(EPS)は-1.19ドルだった。アナリストによるEPS予測は過去30日間で46.2%下方修正されている。赤字企業でありながら時価総額が1.52兆ドルに達する現状のバリュエーションは、完璧な事業遂行を前提としているとの見方が強い。
今後の見通し
市場の焦点は、8月4日の決算発表でスペースXが収益化への明確な道筋を示せるかどうかに集まっている。ロックアップ解除による大規模な株式供給を吸収できるだけの買い需要を喚起できるかが試されることになる。
アナリストの目標株価がPiper Sandlerの156ドルからBernstein SocGenの239ドルまで大きくかい離していることは、同社の評価を巡る不確実性の高さを物語っている。ロックアップ解除という構造的な売り圧力が解消されるまで、リスク・リワードの観点からは厳しい状況が続く可能性がある。