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高級ブランドの勢力図に変化、宝飾品が台頭──モルガン・スタンレー分析

モルガン・スタンレーの最新の推計によると、2025年の世界の高級ブランド売上高ランキングで、ルイ・ヴィトンが首位の座を維持したものの、2年連続で売上が減少したことが明らかになった。一方でシャネルが僅差で追随し、ロレックスやカルティエといった「ハードラグジュアリー」(宝飾品・時計)ブランドがシェアを拡大しており、業界の勢力図に変化が生じている。
首位ヴィトンは減収、シャネルが肉薄
モルガン・スタンレーの推計では、ルイ・ヴィトンの2025年のブランド売上高は前年比約6%減の208億ユーロとなった。2024年の1.5%減に続く2年連続の減収となる。営業利益も13%減の95億ユーロと推定されている。ただし、同社は高い利益率や直販モデルを強みとしており、依然として業界の利益リーダーであり続けるとみられている。
2位のシャネルは、ブランド売上高が同1%減の162億ユーロと推定される。特筆すべきは、推定小売売上高が207億ユーロに達し、首位ルイ・ヴィトンの208億ユーロにわずか1億ユーロ差まで迫っている点だ。現在の傾向が続けば、2026年にもシャネルがルイ・ヴィトンを追い抜く可能性があるとモルガン・スタンレーは指摘している。
宝飾・時計ブランドの躍進が鮮明に
今回のランキングでは、宝飾品や時計ブランドの好調さが際立った。エルメスは3位を維持し、ブランド売上高は5.5%増の157億ユーロと、トップ10内で増収を確保した4ブランドのうちの1つとなった。
Ad特に躍進が目立ったのは以下のブランドである。
- ロレックス: 推定売上高が約5%増の117億ユーロとなり、ディオールを抜いて4位に浮上。スイス時計市場における小売金額ベースのシェアは、2019年の26%から2025年には33%にまで拡大したとみられる。
- カルティエ: 6位を維持し、売上高は8%増の110億ユーロに達した。2015年以降、年平均成長率約10%で成長しており、この勢いが続けばディオールを上回る可能性がある。
- ヴァンクリーフ&アーペル: 9位にランクインし、売上高は10%増の48億ユーロと推定され、トップ10内で最も急成長したブランドの一つとなった。
ディオール、グッチは苦戦
一方で、一部のファッションブランドは厳しい状況に直面している。ディオールは2年連続の減収となり、売上高は9%減の112億ユーロで5位に後退した。
グッチは7位を維持したものの、売上高はトップ10で最大の下げ幅となる22%減の60億ユーロと推定された。モルガン・スタンレーは、同業他社よりも「より深く、より長期にわたるリセット」の過程にあると分析している。このほか、ティファニーは8位(売上高3%減)、プラダは10位にランクインした。