Story
エヌビディアの次なる成長、AI需要の裾野拡大が鍵=モルガン・スタンレー

モルガン・スタンレーは、半導体大手エヌビディア(NVDA)の投資家が注目すべき重要なテーマとして、AI(人工知能)顧客基盤の拡大を挙げた。同社はエヌビディア経営陣との会談後、今後の成長は一握りの大手クラウド事業者ではなく、企業、ソブリンAI、産業分野の顧客といった、より多様な需要によって牽引されるとの分析を示した。
顧客基盤の多様化がリスクを軽減
モルガン・スタンレーは、エヌビディアを半導体セクターのトップピックとして「オーバーウエート」の評価を維持し、目標株価を288ドルに据え置いた。同社によると、エヌビディア経営陣は四半期売上高が1000億ドル規模に近づいても収益成長を加速させられる自信を示しているという。
需要は従来のハイパースケーラーに加え、以下のような多様な顧客層に拡大していると指摘。これにより、特定の大手クラウド企業への依存が懸念されてきたリスクが低減されるとしている。
- AI研究所
- 一般企業
- 新興クラウドプロバイダー
- ソブリンAIプロジェクト
ソブリンAIと競争優位性
Ad特に、各国が国内のAIインフラに投資し、企業が独自のAI能力を構築する中で、「ソブリンAI」の導入や産業応用、企業での採用がますます重要になると見られている。また、ネットワーキング製品やCPUも、ハイパースケーラー向けビジネスにおける重要な成長ドライバーになりつつあるという。
競合によるカスタムチップの採用が進む中でも、エヌビディアは依然としてAIコンピューティングの分野で圧倒的なシェアを維持している。モルガン・スタンレーは、多くのケースで同社のシステムがAIのトークンあたりコストを最も低く抑えられるため、競争優位性を保っていると分析している。
市場の視点
エヌビディアの株価は今年、AIインフラ投資の力強さが続く一方で、輸出規制や割高なバリュエーション、ハイパースケーラーの設備投資の持続性に対する懸念から、激しい変動を経験してきた。こうした中、同社が急速に拡大するキャッシュ創出力を背景に、従来のグロース投資家に加えてバリュー投資家にもアピールしようとしている点も、モルガン・スタンレーは指摘している。