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イーライリリー、インクレチン売上1000億ドル超へ JPモルガン予測

JPモルガンは最新の調査ノートで、米製薬大手イーライリリー(Eli Lilly & Co)が急成長する肥満症治療薬市場でさらなる成長を遂げる態勢にあるとの見方を示した。主力薬の「ゼップバウンド」や「マンジャロ」に加え、次世代治療薬のパイプラインが複数の上昇要因を提供すると分析している。
業績見通しを上方修正
JPモルガンはイーライリリーの業績予測を更新し、2027年の売上高見通しを0.7%増の1056億7000万ドル、調整後1株当たり利益(EPS)見通しを1.1%増の50.99ドルに引き上げた。投資判断は「オーバーウエート」を維持し、2026年12月時点の目標株価は1400ドルとした(9月1日時点の株価は1160ドル)。
同行の予測では、イーライリリーの総売上高は2026年の約880億ドルから2027年には1050億ドル超、2030年には1350億ドルに達する見込み。調整後EPSは2026年の約40ドルから2030年までに約70ドルに増加する可能性があるとしている。
インクレチン関連薬が成長を牽引
成長の最大の原動力は、ゼップバウンド、マンジャロ、経口GLP-1作動薬「Foundayo」などを含む同社のインクレチン関連製品ポートフォリオだと指摘されている。JPモルガンは、これらの製品の合計売上高が2026年に620億ドル超、2027年に780億ドル、そして2030年には1000億ドルを超えると予測。これは2020年代末まで年率約20%の成長を意味する。
Ad市場の拡大要因として、米国では公的医療保険(メディケア)への適用拡大や消費者への直接アクセスが進むこと、国際市場が新たな成長源となることが挙げられている。特にゼップバウンドが新規処方で大きなシェアを獲得すると見られている。
次世代薬への期待とリスク
JPモルガンは、開発中の「retatrutide」や「eloralintide」といったパイプライン候補の長期的な潜在性も高く評価している。Retatrutideは2027年後半に登場し、幅広い肥満患者に対応する可能性がある。一方、eloralintideは初期治療やGLP-1薬の効果が低い患者、体重維持療法などでの応用が期待されるという。
投資家が懸念するGLP-1薬への価格圧力については、次世代薬が有効性と忍容性の基準を引き上げることで競争優位性を維持できると同行は主張。価格が低下するにつれて、雇用主による保険適用が拡大し、アクセスが改善する可能性も指摘した。
同行が挙げる主なリスク要因には、糖尿病・肥満症市場の想定を下回る成長、競争の激化、インフレ抑制法(IRA)など米国の厳しい価格規制、そしてパイプラインにおける開発失敗などが含まれる。