Story
AIインフラ企業、推論需要シフトでアナリスト評価上昇 CoreWeaveなど

AI(人工知能)の需要がモデルの「トレーニング(学習)」から「インファレンス(推論)」へと移行する中、アナリストがCoreWeave、DigitalOcean、Nebiusといった専門的なAIインフラ企業の投資判断を相次いで引き上げています。オープンソースモデルの企業導入がこの動きを加速させており、専門クラウドプロバイダーに新たな好機が生まれています。
AI需要の構造変化と専門プロバイダーの台頭
ウォール街では、AIインフラ投資の次なるフェーズは、モデルのトレーニングよりも推論によって牽引されるとの見方が強まっています。企業が実運用環境でオープンソースモデルやAIエージェントを導入するケースが増加しているためです。
この変化は、大手ハイパースケーラーの代替として、コンピューティング能力とソフトウェア、データ、推論サービスを統合したフルスタック・プラットフォームを提供する専門クラウド企業に追い風となっています。
主要企業へのアナリスト評価
CoreWeave
証券会社Truistは、CoreWeaveの投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げました。オープンソースモデルと各国独自のAI(ソブリンAI)の採用拡大が需要を広げると分析。同社を主要な「ネオクラウド」プロバイダーと位置づけ、稼働中の約1ギガワットの電力容量や豊富な受注残高を評価しています。目標株価は131ドルから126ドルに若干引き下げられました。
AdDigitalOcean
Bairdは、DigitalOceanのカバレッジを「アウトパフォーム」、目標株価165ドルで開始しました。同社が従来の開発者向けクラウドから、フルスタックのAIインフラプロバイダーへと進化している点を評価。ハイパースケーラーがカバーしきれない中小企業の需要を取り込む潜在力があると見ています。
Nebius
Bairdはまた、Nebiusのカバレッジも「アウトパフォーム」、目標株価250ドルで開始。AIのトレンドがトレーニングから推論へ移行する中で、最も恩恵を受ける企業の一つだと指摘しました。自社インフラの保有、ハードウェアの自社設計、独自の推論プラットフォームといった垂直統合型のアプローチを高く評価しています。
市場への示唆と今後の見通し
一連のアナリスト評価は、AIの企業導入拡大や推論ワークロードの増大といったトレンドが、専門クラウドプロバイダーにとって有利な事業環境を生み出していることを示唆しています。単なる計算能力の提供だけでなく、ソフトウェアサービスを統合したソリューションが求められており、AIインフラ分野への投資は今後も良好な環境が続くと見られています。