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YZi Labs、オンチェーン債券市場インフラ構築のTermMaxに戦略的投資

資産運用大手のYZi Labsは8月26日、Term Structure Labsが開発する固定金利レンディングプロトコル「TermMax」への戦略的投資を行ったことを発表した。投資の具体的な条件は開示されていない。この出資は、トークン化された資産、特に株式をめぐる金融アプリケーション層のインフラを強化し、オンチェーンでの金利カーブ構築を目指すTermMaxの取り組みを支援するものである。
トークン化証券市場のインフラギャップ
YZi Labsは今回の投資背景として、オンチェーン金融におけるインフラのギャップを指摘している。同社によると、トークン化された優良株式の取引量は増加しているものの、それらを取り巻くクレジット、担保管理、リスク移転といった金融アプリケーション層の整備は遅れているという。特にオプションなどのリスク移転商品は著しく不足しているのが現状だ。
オンチェーンのトークン化株式は、現在24億8000万ドル規模に達し、保有者数は過去30日で165%増加するなど、急成長している資産クラスである。TermMaxは、この未開拓な領域に、伝統的金融市場の基準を満たすインフラを構築することを目指している。
TermMaxの独自性と今後の展開
AdTermMaxは、従来のDeFiレンディングプロトコルとは一線を画す独自機能を持つ。特に、流動性の低いトークン化株式を扱う上で課題となる清算(リキデーション)のリスクに対応するため、独自の仕組みを導入している。
- 現物受渡による清算: 清算時、担保資産を市場で売却するのではなく、貸し手に直接引き渡す「現物受渡」方式を採用。これにより、流動性の低い資産の価格暴落リスクを回避する。
- 清算なきオプション: 「TermMax Alpha」では、満期前の価格変動による強制的な清算がない現物受渡オプションを提供。これにより、ボラティリティが高い市場でも安定したポジション保有が可能となる。
TermMaxは2025年4月にメインネットで稼働して以来、10のEVM互換チェーンに展開し、預かり資産総額(TVL)は数千万ドル、登録ウォレット数は150万を超えている。機関投資家向けには「TermPrime」を提供しており、Canton Network上で既に稼働している。
TermMaxの共同設立者兼CEOであるジェリー・リー氏は、「我々の目標は、伝統的な金融機関にDeFiを教えることではない。DeFiを、真に金融の役に立つほどプロフェッショナルなものに成長させることだ」と述べており、オンチェーン版のイールドカーブそのものになるという野心的なビジョンを掲げている。