Story
アジア通貨はまちまち、ドル高維持で円は1週間ぶり安値

Summary
今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合を前に、ドルが対主要通貨で高値を維持する中、アジア通貨は強弱まちまちの展開となった。円は対ドルで1週間ぶりの安値水準に下落した。
水曜日のアジア外国為替市場では、主要通貨がまちまちの展開となった。今週に米連邦準備制度理事会(FRB)と日本銀行の金融政策会合を控える中、米ドルが数週間ぶりの高値圏を維持したことが背景にある。円は対ドルで下落し、1週間ぶりの安値を付けた。
ドル円相場は0.2%上昇し、1ドル=155.34円前後で推移。アジア時間には一時155.43円まで円安が進む場面も見られた。主要6通貨に対するドルの動きを示すドルインデックスは、直近の米国債利回りの上昇を背景に、99.63付近でほぼ横ばいとなっている。
ドル高進行、FRBの利上げ再開観測で
ここ数セッションでドルが上昇している主な要因は、FRBが利上げを再開するとの市場観測が強まっていることだ。中東情勢に起因するエネルギー価格の高騰がインフレ圧力を再燃させており、市場参加者は連続利上げの第一弾を警戒している。
原油価格の上昇は米国債利回りを押し上げ、特にエネルギー輸入依存度の高い国のインフレ見通しを複雑にしている。ANZのアナリストはレポートで、「FRBが金融引き締めを行う際は、通常、連続した会合で利上げを実施する。10月の政策会合が中間選挙に近いにもかかわらず、我々は現在その可能性を予想している」と指摘した。
円は下落も、日銀会合に注目集まる
円は一時的な下落を見せたものの、ここ数カ月では最も力強い上昇基調の最中にある。この背景には、日銀の金融政策に対するタカ派的な期待、日米による協調介入、そして日本の投資家による海外資金の本国への還流(レパトリエーション)の兆候がある。
Ad市場は金曜日に開催される日銀の金融政策決定会合で利上げが決定される確率を約80%織り込んでいる。バンク・オブ・アメリカのアナリストは、連続利上げの可能性は依然として低いとしつつも、介入前の水準まで円安が再び進行した場合はその確率が大幅に高まるとの見方を示した。
その他アジア通貨の動向
他のアジア通貨は強弱入り混じる展開となった。
- 韓国ウォン: 対ドルで下落し、1ドル=1,364.73ウォンとなった。しかし、6月末以降では国内への資金還流や半導体メーカーの利益を背景に15%以上上昇している。
- 中国人民元: 底堅さを維持し、オフショア人民元は1ドル=6.7104元近辺で推移。中国の相対的に低い金利にもかかわらず、上昇基調を維持している。
- その他: ニュージーランドドルは対米ドルで0.7%下落。シンガポールドルは小幅に上昇、インドルピーは下落した。
今週のFRBと日銀の政策決定は、アジア為替市場、特にドル円相場の方向性を占う上で中心的な材料となるだろう。