Story
シャオペン、VWに続き海外メーカーへの技術供与を計画か=関係者

Summary
中国のEVメーカー、シャオペンが既存のフォルクスワーゲン(VW)との提携を超え、他の海外自動車メーカーにも技術ソリューションを提供する計画であることが関係者の話で明らかになった。高収益のサービス事業を新たな収益の柱として育成する狙い。
中国の電気自動車(EV)メーカーである小鵬汽車(シャオペン)が、提携先の独フォルクスワーゲン(VW)以外にも、海外の自動車メーカーへ自社技術を提供する計画を進めていることが明らかになった。ロイターが関係者2名の話として報じたもので、新たな収益源の確立を目指す動きとみられる。
背景:VWとの提携成功がモデル
この動きの背景には、VWとの提携の成功がある。VWは2023年7月、約7億ドルを投じてシャオペンの株式4.99%を取得。EVプラットフォームやソフトウェア、E/E(電気・電子)アーキテクチャの共同開発で提携した。
両社が共同開発した初のモデルであるEVのSUV「ID.UNYX 08」は、提携開始からわずか24カ月後の2026年3月に量産を開始。この提携による技術サービスは、シャオペンにとって重要な収益源となりつつある。同社の第2四半期決算では、車両販売の利益率が14.3%から12.1%に低下した一方、技術サービスなどを含む事業の利益率は53.6%から75.1%へと大幅に向上した。
技術外販で新たな収益源を模索
関係者によると、シャオペンは約6カ月前に新たな技術提携を模索するための専門チームを設立。すでに複数の潜在的なパートナー候補と接触しているという。
提供を計画している技術は以下の通り:
Ad- E/Eアーキテクチャ
- コックピットシステム
- 自社開発のAIチップ「Turing」
- 先進運転支援システム(ADAS)のソフトウェア
シャオペンは、自動車メーカーだけでなく、海外のソフトウェア開発企業や自動車部品サプライヤーもパートナー候補として視野に入れている模様だ。
ロボットなど「フィジカルAI」分野にも拡大
シャオペンの計画は自動車技術にとどまらない。同社はロボタクシーやヒューマノイドロボット、空飛ぶクルマなど、「フィジカルAI」と呼ぶ分野にも事業を拡大しており、これらの領域でも技術ライセンス事業を展開する方針だ。
何小鵬(He Xiaopeng)CEOは、ヒューマノイドロボット事業が将来的には自動車を大幅に上回る利益率を生む可能性があると述べている。同社のヒューマノイドロボット「IRON」はすでに生産ラインを離れており、年末までの量産開始、2027年の国内外での商業納入開始を目指している。この技術外販戦略は、車両販売の利益率が変動しやすい中で、より安定的で高収益な事業を育成するための重要な一手と位置づけられる。