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VW、国内工場の閉鎖計画に労組が猛反発 経営側と対立鮮明に

Summary
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が検討している大規模な人員削減や国内工場の閉鎖に対し、有力労組IGメタルが強く反発している。経営陣との対立が先鋭化しており、今後の再建計画の行方が注目される。
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が、コスト削減策の一環として検討している国内工場の閉鎖や大規模な人員削減を巡り、同社の有力労働組合との間で緊張が高まっている。ドイツ最大の産業別労働組合であるIGメタルは、経営陣の計画に断固として反対する姿勢を示しており、労使間の対立が鮮明化している。
経営再建策を巡り対立激化
VWの経営陣は、最大市場である中国での利益減少や、ドイツ国内における高いエネルギー・人件費を背景に、競争力強化に向けた抜本的なコスト削減策を模索している。オリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)をはじめとする経営幹部は、特に国内事業の効率化が急務であると主張している。
これに対し、IGメタルのクリスティアーネ・ベナー委員長は9日の声明で「我々抜きでは進められない。従業員はすでに貢献を果たしてきた」と述べ、経営陣の姿勢を強く牽制した。同組合は同日、ポルシェやアウディの拠点があるシュトゥットガルトやインゴルシュタットなど、国内十数カ所以上で抗議活動を実施した。
報じられた工場閉鎖の具体案
一部報道では、具体的な閉鎖計画が浮上している。独シュピーゲル誌は、VWの内部文書に基づき、同社が2031年から2034年にかけて、アウディのネッカーズルム工場を含む4つの工場を閉鎖する計画を立てていると報じた。また、先月にはマネージャー・マガジン誌が、VWが計画している人員削減規模が最大で10万人に達し、国内4工場を閉鎖する可能性があると伝えている。
AdVWは声明で「経営陣と監査役会はVWグループの将来に対する懸念を共有している」とし、「VWおよび全ブランドの迅速化、強靭化、競争力強化を目的とした広範な将来計画を策定した」と説明している。
労組側の強い影響力
ドイツの共同決定法に基づき、VWの監査役会では労働者代表が議席の半数を占めている。工場閉鎖のような重要事項の決定には、この監査役会の承認が必要となる。さらに、ニーダーザクセン州政府が議決権のある株式の20%を保有し、監査役会に2議席を持つ。同州はVWの本社所在地であり、通常は労働者側の立場を支持するため、経営陣が一方的に工場閉鎖を断行することは極めて困難な構造となっている。
このため、今後のコスト削減策の具体化にあたっては、経営陣と労働組合との厳しい交渉が続く見通しだ。投資家は、労使対立が同社の再建計画のスピードと実行性に与える影響を注視している。