Story
USバンコープ、7月にアナリスト評価が相次ぎ上方修正 第2四半期好決算が背景

Summary
米大手銀USバンコープ(USB)が7月、JPMorganなどから相次いで投資判断を引き上げられた。好調な第2四半期決算と、BTIG買収による手数料収入の拡大が評価された形だ。
米大手銀USバンコープ(USB)が、好調な2026年第2四半期決算を受け、7月だけで3社のアナリストから投資判断を引き上げられた。ウォール街のセンチメントが好転しており、同行の事業モデル転換への評価が高まっている。
第2四半期決算がカタリストに
今回の評価見直しの直接的なきっかけは、同行が発表した力強い第2四半期決算だ。市場予想を上回る内容と通期見通しの上方修正が、アナリストの再評価を促した。
- 1株当たり利益(EPS): 1.35ドル(市場コンセンサスは1.28ドル)
- 売上高: 過去最高の77億1000万ドル(前年同期比10.1%増)
- 通期売上高見通し: 従来の298.5億〜304.2億ドルから307.1億〜312.8億ドルへ引き上げ
- 純金利マージン(NIM): 2.79%(前年同期比13ベーシスポイント上昇)
特に注目されるのは、6月1日に買収を完了した金融サービス会社BTIGの貢献だ。買収後わずか1ヶ月で9800万ドルの手数料収入を生み出しており、新たな収益源としての期待が高まっている。
アナリスト評価の詳細
7月には、これまで慎重な見方を示していたアナリストからも評価を引き上げる動きが相次いだ。これは、同行が伝統的な預貸業務中心のビジネスモデルから、手数料収入を重視するモデルへと正常に移行しつつあるとの見方が広がったことを示唆している。
Ad- JPMorgan: 「アンダーウエート」から「ニュートラル」へ引き上げ(目標株価:67.50ドル)
- Evercore ISI: 「インライン」から「アウトパフォーム」へ引き上げ
- Jefferies: 「ホールド」から「バイ」へ引き上げ(目標株価:75ドル)
これらのアナリストは、BTIG買収による資本市場関連の手数料収入の伸びを主な評価理由として挙げている。同行は通期の手数料収入の伸び率を12%~14%と見込んでおり、これは大きな変化と言える。
今後の見通しと潜在的リスク
アナリストの目標株価レンジ(67ドル~75ドル)と現在の株価(約64ドル)にはまだ乖離があり、市場は同行のガイダンス引き上げやBTIGのポテンシャルを完全には織り込んでいない可能性が示唆される。現在の評価は「買い」が12社、「ホールド」が9社、「売り」が1社となっている。
一方で、JPMorganは中期的には慎重な見方も示している。懸念材料としては、急速なクレジットカード事業の拡大、BTIGとの企業文化の違い、そしてこれまで抑制されてきた経費の増加(第3四半期は8%増の見込み)が挙げられる。また、直近で副会長ら2人の役員が自社株を売却したことも、注視すべき点として指摘されている。