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米国債利回り5%突破、約20年ぶり高水準 世界の株価も動揺

Summary
15日の市場で、米10年物国債利回りが約20年ぶりに5%の大台を突破した。インフレ懸念と国債増発への警戒感から世界的に債券が売られ、株式市場にも動揺が広がっている。
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米国の長期金利の指標である10年物国債利回りが、インフレと国債増発への根強い懸念から5%の大台を突破し、約20年ぶりの高水準に達した。この動きは世界的な債券売りを加速させ、アジア市場を中心に株式相場にも動揺が広がっている。
心理的節目を突破した米国債利回り
15日の取引で、米10年債利回りは一時5.0328%まで上昇した。債券価格が下落すると利回りは上昇する。米10年債利回りは、米国内の借入金利だけでなく、世界のほぼすべての金融資産の価格設定の基準となるため、その動向は市場全体に大きな影響を及ぼす。
利回りの急上昇は、政府の借入コストを増大させ、社会保障や防衛などの歳出を圧迫する。ANZのアジア調査責任者であるクーン・ゴー氏はシンガポールで、「利回りが上昇し続ければ、さらなる波及効果は避けられない」と指摘した。
世界に波及する債券売り
米国債の売りは他の主要国の国債市場にも波及しており、世界中で利回りが上昇している。背景には、インフレ圧力と各国政府の財政赤字拡大に対する市場の警戒感がある。
Ad- 日本:10年物国債利回りが3%を超え、約30年ぶりの高水準を記録した。
- オーストラリア:10年債利回りは7ベーシスポイント以上上昇し、5.41%で取引を終えた。
- ドイツ:10年債利回りは3.55%と、2009年以来の高値圏で推移している。
- フランス:10年債利回りも18年ぶりの高値近辺で推移している。
今後の見通しと市場の警戒
今週の債券売りの一因として、米国の短期金利に対する市場の期待が変化したことが挙げられる。ロイター通信によると、市場関係者は水曜日に25ベーシスポイント(bps)の利上げ、さらに来年半ばまでに40bpsの追加利上げを見込んでいる。
市場の注目は、議会証言を控えるベセント米財務長官の発言に集まっている。また、英国のテレグラフ紙は、イングランド銀行が長期債への圧力を緩和するため、保有する20年債や30年債の売却を停止する可能性があると報じた。各国当局が市場の変動に神経をとがらせている。