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RBC、欧州製薬大手のカバレッジ開始 ロシュとアストラゼネカを「アウトパフォーム」に

RBCキャピタル・マーケッツは、欧州の主要製薬企業5社のカバレッジを開始し、ロシュとアストラゼネカを「アウトパフォーム」(市場平均を上回る)と評価しました。一方、ノバルティス、GSK、サノフィについては「セクターパフォーム」(市場平均並み)でのスタートとなりました。
「アウトパフォーム」はロシュとアストラゼネカ
RBCは、ロシュの目標株価を400スイスフランに設定。アナリストは、中核事業が勢いを増しており、パイプラインは「市場のモデルが織り込むよりも深い潜在性」を持つと指摘しました。特に乳がん治療薬giredestrantについて、市場コンセンサスの93億ドルに対し、RBCはピーク時売上高を140億ドルと予測しています。
アナリストは、「ロシュは2030年以降も持続的な成長が見込める優良な複利成長企業であり、パイプラインの選択性と特許切れ(LOE)圧力の欠如からプレミアム評価が正当化される」と分析しました。
アストラゼネカについては、目標株価を14,500ペンスとし、RBCの欧州製薬カバレッジの中で「最も魅力的なリスク・リワード」を持つと評価しました。最近の治験失敗やデータ発表を巡る不透明感から株価は「過度に売られ」、株価収益率(PER)は過去10年で最低水準の14倍まで低下していると指摘。不透明感が解消されれば、市場の焦点は同業他社をリードする成長ファンダメンタルズに再び向かい、迅速な株価修正が期待できるとの見方を示しました。
ノバルティスなど3社は「セクターパフォーム」
Ad「セクターパフォーム」と評価された3社については、より慎重な見方が示されました。
- ノバルティス(目標株価120スイスフラン): 最近のパイプラインでの後退が「勢いを削ぎ、臨床開発の実行リスクを浮き彫りにした」と分析。2030年までに約130億ドルに上る特許失効の影響を相殺する必要があると見ています。
- GSK(目標株価1,975ペンス): 過去1年の株価上昇でファンダメンタルズの改善は織り込み済みと指摘。HIV領域での競争や迫り来る特許の崖が、短期的な上昇余地を限定しているとしました。
- サノフィ(目標株価80ユーロ): 「株価が再評価されるには具体的な進捗が必要な『真価が問われる銘柄』」と位置付け。短期的なカタリストの乏しさが課題とされています。
投資家への示唆
RBCによるカバレッジ開始は、欧州の製薬セクター内で銘柄選別の重要性が高まっていることを示唆しています。ロシュとアストラゼネカに対する強気な見方は、市場がまだ十分に評価していないパイプラインの価値に基づいています。一方で、他の3社については、特許切れへの対応や開発パイプラインでの着実な成果が問われる局面にあることを示しており、投資家は各社の実行力を注意深く見極める必要がありそうです。