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パイパー・サンドラー、スペースXのカバレッジを「中立」で開始 短期的な逆風を警戒

Summary
投資会社パイパー・サンドラーは、スペースXの投資判断を「中立」、目標株価を156ドルでカバレッジを開始した。長期的な成長性には期待を示しつつも、短期的な株価上昇を抑制する複数の要因を指摘している。
投資会社のパイパー・サンドラーは、イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースX(SPCX)の株式カバレッジを、投資判断「中立」(Neutral)、目標株価156ドルで開始した。同社はスペースXの複数年にわたる成長ストーリーには強気な見方を示しているものの、短期的には株価の上昇を抑制する可能性のある複数の逆風を指摘している。
短期的な懸念材料
パイパー・サンドラーのアナリスト、アレクサンダー・ポッター氏は、投資判断を「中立」とした理由として、いくつかの「特有の短期的な逆風」を挙げている。具体的には、段階的なロックアップ期間の満了や、テスラによる買収の可能性を巡る不確実性が、当面の上値を抑える要因になると分析している。
また、同社が構想する「軌道上のAIデータセンター」のような先進的なプロジェクトが市場に受け入れられるには時間が必要だと指摘。その一方で、これらのプロジェクトに必要な設備投資は「年間で数百億ドル、あるいは数千億ドル規模に容易に達する」と予想しており、巨額の先行投資が続くとの見方を示した。
長期的な成長性には高評価
短期的な慎重姿勢とは対照的に、パイパー・サンドラーはスペースXの長期的なポテンシャルを高く評価している。同社は10年以上にわたりテスラの分析を手掛けてきた経験から、「スペースXの複数年にわたる成長テーゼを保証することに違和感はない」としている。
Ad特に、再利用可能なロケットの開発難易度や垂直統合によるコスト優位性を考慮すると、スペースXとロケット・ラボ(RKLB)が「複数年の期間で見れば、おそらく最も有利な立場にある」と評価した。目標株価の156ドルは、2031年のEV/EBITDA倍率20倍を想定し、割引率15%で算出したものだとしている。
宇宙セクターの投資判断
パイパー・サンドラーは今回、宇宙セクター全体のカバレッジを開始した。スペースXと同様にロケット・ラボも「中立」評価としたが、その理由として1年という期間では両社とも「割安とは言い難い」点を挙げている。
一方で、衛星通信を手掛けるASTスペースモバイル(ASTS)については、投資判断を「オーバーウエイト」(Overweight)とした。その理由として、より妥当なバリュエーションと、EBITDAの成長に向けた明確な道筋を評価している。
- スペースX (SPCX): 中立、目標株価156ドル
- ロケット・ラボ (RKLB): 中立、目標株価83ドル
- ASTスペースモバイル (ASTS): オーバーウエイト、目標株価100ドル