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オラクル決算発表へ、AIへの巨額投資が試金石に

米ソフトウェア大手のオラクルは、木曜日の市場引け後に2027年度第1四半期(6-8月期)決算を発表する。人工知能(AI)ブームを背景とした同社の積極的な投資戦略が、急増するコストを上回る成果を生んでいるかどうかが試される。
AI事業の成長が焦点
今回の決算で最も注目されるのは、同社のクラウド部門「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」の成長率だ。OCIは、AIのワークロードを巡り、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、マイクロソフト・アジュール、グーグル・クラウドと直接競合している。
FactSetがまとめた市場コンセンサスでは、調整後1株当たり利益が1.74ドル、売上高が191.4億ドル(前年同期比約28%増)と予想されている。会社側はクラウド事業全体の売上高成長率を58%~64%と見込んでいるが、ジェフリーズのアナリスト、ブレント・シル氏はOCI単体の成長率が前四半期の93%から最大115%に加速する可能性があると指摘する。
みずほ証券は、今四半期に約1ギガワットの新しいOCI容量が稼働開始することを理由に、オラクルが市場予想を上回る可能性があると分析。「重要なのは受注残高の伸びだけでなく、増強したインフラが計画通りに収益化されている証拠だ」と述べている。
巨額の先行投資とキャッシュフローの課題
Ad一方で、投資家の懸念材料は巨額の設備投資とそれに伴うキャッシュフローの悪化だ。同社のフリーキャッシュフローは5四半期連続でマイナスとなっており、2026年度は過去最高の営業キャッシュフロー320億ドルを記録したにもかかわらず、設備投資が倍増以上の556億ドルに膨らんだことで、フリーキャッシュフローは237億ドルのマイナスだった。
2027年度の純設備投資は700億ドルから950億ドルに達する見通し。フリーダム・キャピタル・マーケッツのポール・ミークス氏は、「野心的な計画に資金を供給するため、5四半期連続で現金を燃やし続けていることが懸念点だ」と語る。みずほ証券は、フリーキャッシュフローが黒字に転換するのは2029年度になると予想している。
投資家が注目するポイント
もう一つの注目点は、急増する受注残高だ。残存履行義務(RPO)は前四半期の5530億ドルから6380億ドルへと増加し、前年同期比で363%増という驚異的な伸びを示している。しかし、その約半分は単一顧客であるOpenAI社に関連するものだと報じられており、顧客集中リスクも指摘される。
投資家は、この膨大な受注残高を今後1年間で約12%収益化するという会社側の見通しに変更がないか注視している。OCIの成長率が市場予想を上回れば、キャッシュフロー悪化の底打ちが近いとの期待が広がる可能性がある。逆に、成長が鈍化したり、さらなる設備投資の拡大が示されたりすれば、高値から50%以上下落している株価のさらなる売り圧力となるリスクがある。