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JPモルガン、キングスパンの投資判断を引き上げ データセンター需要を評価

JPモルガンは、建材メーカー大手キングスパン・グループの投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。データセンター関連事業の好調な受注を背景とした力強い収益モメンタムが、現在の株価に十分に織り込まれていないと指摘している。
アップグレードの背景
同行が水曜付のメモで明らかにしたところによると、今回の判断引き上げの主な要因は、キングスパンのデータセンター向けソリューション事業(Advnsys部門)の力強い成長だ。同事業の受注は約4倍に急増しており、これが全体の収益を牽引しているという。
この見通しに基づき、JPモルガンはキングスパンの2027年12月を対象とする目標株価を、従来の95ユーロから130ユーロへ大幅に引き上げた。これは、同行が算出した2027年の調整後EBITDA予想に14.6倍の目標倍率を適用したもの。
業績見通しとバリュエーション
JPモルガンは、キングスパンの株価が12ヶ月先の予想EV/EBITDA倍率で13倍と、長期平均を約7%下回る水準で取引されており、割安感があると分析している。また、BMC Manufacturing Groupの買収をモデルに反映させた結果、ブルームバーグ集計のコンセンサス予想を約5%上回る見通しを示した。
同行による最新の業績予想は以下の通り:
Ad- 2027年売上高: 116億4000万ユーロ(前年比15.9%増)
- 2027年調整後EBITDA: 17億8000万ユーロ(同26.8%増)
- 2027年調整後1株当たり利益(EPS): 5.54ユーロ(従来予想から10.7%増)
さらに、事業部門別に価値を評価するSOTP(サム・オブ・ザ・パーツ)分析では、あるシナリオにおいてキングスパンの公正価値が1株当たり138ユーロとなり、約30%の上昇余地があると試算している。
今後のカタリストとリスク
JPモルガンは、キングスパンが11月10日に開催予定のキャピタル・マーケット・デーに注目している。このイベントでは、米国の商業用陸屋根市場で15%のシェア獲得を目指す戦略が焦点となる見込みで、市場がまだ織り込んでいない潜在的な上昇要因になり得ると見ている。
一方で、下振れリスクとして、主要市場におけるマクロ経済環境の予想以上の悪化、MDIや鉄鋼といった原材料価格の急変動、製品価格への転嫁能力の低下などを挙げた。米国で一部見られるデータセンター建設への反対の動きについては、キングスパンの潤沢な受注残と割安なバリュエーションを考慮すると、短期的な影響は限定的だとの見方を示した。