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米民主党、トランプ政権のサウジ原子力協定阻止へ動く 核拡散懸念で

米下院の民主党議員らは、トランプ政権がサウジアラビアと進める民生用原子力協力協定を阻止するため、不承認決議を提出したことを明らかにした。核兵器開発への道を開きかねないとして、核不拡散上の懸念を表明している。
核不拡散への懸念が背景に
グレゴリー・ミークス下院外交委員会筆頭理事ら民主党議員4名は声明で、「紛争と緊張激化に揺れる地域に、これ以上の核保有国は必要ない」と指摘した。トランプ政権が8月に議会に送付したこの協定は、現在90日間の審査期間中にある。
民主党および核不拡散の専門家らが特に問題視しているのは、協定に以下の「ゴールドスタンダード」と呼ばれる厳格な条項が含まれていない点だ。
- ウラン濃縮の禁止
- 使用済み核燃料の再処理の禁止
これらの技術は核兵器開発に転用される可能性がある。アラブ首長国連邦(UAE)が2009年に米国と結んだ原子力協定では、これらの措置が盛り込まれていた。
市場への影響と関連企業
Adこの30年間にわたる協定は、数兆円(数十億ドル)規模の事業となり、AP1000型原子炉の建設を予定している。このプロジェクトが実現すれば、カナダに拠点を置くカメコとブルックフィールド・アセット・マネジメントが共同所有する原子炉メーカー、ウェスチングハウスに大きな利益をもたらすことになる。
しかし、この不承認決議の動きは、協定の先行きに不透明感をもたらし、関連企業の株価やプロジェクトの進行に影響を与える可能性がある。投資家は議会の動向を注視する必要がある。
成立への高いハードル
トランプ大統領は協定の発効をサウジアラビアによるイスラエルとの国交正常化と関連付けているが、協定の本文にその旨の記載はないと議会関係者は指摘している。また、協定に付随する機密扱いの文書の公開を求める声も上がっている。
1954年の原子力法第123条に基づき、議会が不承認決議を可決しない限り、協定は90日間の審査期間後に自動的に発効する。過去に民生用原子力協力に関する不承認決議が成立した例はなく、今回の決議案が可決される可能性は低いとみられている。