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NY市、カーン前FTC委員長を経済開発公社トップに起用 市長は家賃凍結巡り提訴される

ニューヨーク市のゾーラン・マムダニ市長は、バイデン前政権で連邦取引委員会(FTC)の委員長として大企業への強硬な姿勢で知られたリナ・カーン氏を、ニューヨーク市経済開発公社(NYCEDC)の理事長に任命したと発表した。一方で、マムダニ市長が選挙公約として掲げた家賃凍結措置を巡り、市内の家主団体から訴訟を提起されるという逆風にも直面している。
カーン氏の起用と市の経済政策
カーン氏は、バイデン前政権下でFTC委員長として米国の独占禁止法の執行を強化し、競争促進、物価高や低賃金の是正、そして消費者と労働者の保護を強力に推進したことで知られる。在任中、同氏は数多くの企業合併に異議を唱えた。コロンビア大学ロースクールの准教授でもあるカーン氏の起用は、マムダニ市政がより競争を重視し、企業活動への監視を強める経済政策へ傾斜する可能性を示唆している。
マムダニ市長室はまた、NYCEDCの社長兼CEOとして、グローバルコンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナーであり、長年市政に携わってきたアンソニー・ショリス氏を任命したことも明らかにした。NYCEDCは、市の公式な経済開発機関として機能する非営利団体である。
家賃凍結を巡る法廷闘争
カーン氏の任命が発表される一方で、マムダニ市長は別の課題に直面している。市内の家主団体は、市長が推進した家賃凍結措置の差し止めを求め、ニューヨーク市の家賃ガイドライン委員会を相手に訴訟を起こした。
Adこの措置は、6月下旬に同委員会が7対1の賛成多数で決定したもので、規制対象となっている約100万戸のアパートを対象に、10月から1年および2年契約の家賃上昇率をゼロに据え置くという内容だ。家主側は訴状で、マムダニ市長が「委員会を忠誠心のある人物で固めるために異例の手段を講じ」、委員らが不動産コストの上昇を考慮しなかったと主張している。
背景と市場への影響
民主社会主義者を掲げるマムダニ市長は、生活費の安い都市を実現することを公約に掲げて当選した。同氏は就任後、委員会の定員9人のうち6人を、テナントに同情的だと考えられる人物を任命するという公約を実行していた。
市長室は、委員会は独立した組織であり、関連データをすべて評価したと確信しているとして、委員会の決定を法廷で擁護する構えを示している。この家賃凍結は、不動産所有者にとって建物の維持管理や住宅ローンの返済を困難にする可能性があり、ニューヨーク市の賃貸不動産市場の投資環境に不透明感をもたらしている。