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欧州天然ガス価格が2023年最高値を更新、ホルムズ海峡の緊張激化で

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Sep 2, 20261 min read
欧州天然ガス価格が2023年最高値を更新、ホルムズ海峡の緊張激化で

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ペルシャ湾の軍事的緊張の高まりと供給懸念を背景に、欧州の天然ガス価格が急騰し、2023年の最高値を更新した。市場では、冬の需要期を前に供給不安が強まっている。

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ペルシャ湾における軍事的緊張の再燃と根深い供給不安を背景に、欧州の天然ガス価格が2023年の最高水準まで急騰した。市場では、冬の暖房需要期を前に、地政学リスクプレミアムが大幅に織り込まれる展開となっている。

地政学リスクが価格を押し上げ

欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF先物(期近物)は、一時1メガワット時(MWh)あたり74.32ユーロまで上昇し、約3年ぶりの高値を記録した。英国の卸売ガス価格(NBP)も1サームあたり183.95ペンスに達し、こちらも2023年の最高値を更新した。

この価格高騰の直接的な引き金となったのは、ペルシャ湾岸地域での軍事行動の活発化である。ホルムズ海峡における商業航行が事実上阻害されており、世界の海上輸送LNG(液化天然ガス)の約2割(主にカタール産)が通過するこの戦略的要衝の封鎖懸念が強まっている。海上追跡データによると、同海峡の商業船舶の通行量は、紛争前の水準を大幅に下回っている。

脆弱な供給体制と貯蔵レベル

地政学的な衝撃は、欧州のガスインフラが特に脆弱な時期に発生した。欧州ガスインフラ協会(Gas Infrastructure Europe)によると、欧州域内のガス貯蔵施設の充填率は現在約62%であり、過去5年間の季節平均を下回っている。

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貯蔵の遅れは複合的な要因による。南欧での夏の猛暑による冷房向けガス火力発電需要の増加に加え、ノルウェーの海底パイプラインの定期メンテナンスやカタール産LNG船の到着遅延が8月の貯蔵注入ペースを抑制した。市場関係者は、LNGの海上輸送が秋以降も混乱し続けた場合、欧州は冬の寒波到来時に深刻な価格変動や供給制限のリスクに直面すると警告している。

ECBへの影響と市場の見通し

エネルギーコストの急騰は、欧州中央銀行(ECB)の金融政策をさらに複雑化させている。9月10日に開催予定の理事会では、難しい判断を迫られることになる。ユーロ圏の8月の消費者物価指数(速報値)では、コアインフレ率が2.4%に鈍化する一方、エネルギー価格が14.3%も急騰したことで、全体のインフレ率は3.3%に加速した。

ホルムズ海峡の緊張を背景としたリスクプレミアムの上昇と、低水準のガス貯蔵量という2つの要因が重なり、欧州のエネルギー市場は冬に向けて極めて不透明な状況に置かれている。投資家は、地政学的情勢とエネルギー需給の動向を注視する必要がある。

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