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CohereとAleph Alphaが合併、企業向けAI市場の巨大企業誕生へ

Summary
カナダのAIモデル開発企業CohereとドイツのAleph Alphaが最終合併契約を締結。欧州の小売大手シュワルツ・グループから5億ユーロの出資を受け、データ主権を重視する企業・政府向けAI市場での競争力強化を目指す。
カナダのAIモデル開発企業Cohereと、ドイツの同業Aleph Alphaは15日、最終的な合併契約を締結したと発表した。この統合により、データセキュリティや各国の規制遵守が求められる企業および政府機関向けのAI市場で、主要なプレイヤーとなることを目指す。
合併の概要と新体制
合併後の新会社は「Cohere」として事業を継続し、本社はカナダのトロントとドイツのベルリンの2拠点体制となる。Aleph Alphaのハイデルベルク拠点は、研究開発に特化する計画だ。経営陣では、Aleph Alphaの共同最高経営責任者(CEO)であったイルハン・シェール氏が、新会社の最高執行責任者(COO)に就任する。
両社は、顧客自身のインフラ内で運用可能で、現地の規制要件を遵守できるAIシステムへの需要が高まっていると指摘。Cohereのエイダン・ゴメスCEOは、今回の提携が「競争力を持つほど強力でありながら、信頼できるほど安全で統治可能な」AIへの需要に応えるものであると述べた。
財務詳細とシュワルツ・グループの支援
今回の合併における詳細な財務条件は開示されていない。今年4月に計画が最初に報じられた際の評価額は、約200億ドル(約173億ユーロ)だった。取引の完了は、規制当局の承認が条件となる。
Ad重要な支援者として、ドイツの小売り大手Lidlなどを傘下に持つシュワルツ・グループが、新会社に5億ユーロを投資する。同グループは資金提供に加え、クラウド部門「StackIT」を通じて計算能力も提供する。シュワルツ・グループは、最大10万個のAIチップを収容するデータセンターキャンパスに110億〜130億ユーロを投じている。
市場への影響と背景
この動きは、欧州のAI企業への投資が活発化する中で行われた。競合するフランスのMistralは先週、210億ユーロを超える評価額で30億ユーロを調達しており、欧州AI市場の競争の激しさを示している。
Cohereは、顧客のコンピューティング環境内で実行されるオープンソースAIモデル群「Command」を開発し、企業や政府機関をターゲットとしている。一方、Aleph Alphaは最先端AIモデルの開発からAI統合ソフトウェアへと事業の軸足を移していた。今回の合併は、Cohereのモデル開発能力とAleph Alphaの統合ノウハウを組み合わせる狙いがある。
事業規模には大きな差があり、Cohereの年間経常収益(ARR)が今年2億4000万ドルに達する一方、Aleph Alphaの2023年の収益は100万ユーロ未満だった。