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人民元が対ドルで3年半ぶり高値、6.73元台に上昇 米ドル安が追い風

Investing.comが報じたところによると、前営業日の8月20日、人民元の対米ドル相場が急伸し、オンショア人民元(CNY)は1ドル=6.7203元、オフショア人民元(CNH)は一時6.7205元まで上昇した。両市場ともに2023年2月以来、約3年半ぶりの高値を更新した。
米国債買い入れ拡大がドル安の引き金に
今回の元高・ドル安の直接的なきっかけは、米財務省が8月19日に発表した政策にある。同省は、10年物から30年物の長期国債の流動性供給を目的とした買い戻し(バイバック)について、1回あたりの上限を20億ドルから40億ドル以上に引き上げると発表した。この措置は9月9日から11月4日まで実施される。
この発表を受け、市場では長期金利が低下。30年物米国債利回りは9ベーシスポイント低下の5.19%、10年物利回りも4.65%に低下した。為替市場ではドルが売られ、ドルインデックス(DXY)は前日比0.85%安の98.78で引け、6月以来初めて99の大台を割り込んだ。中国国内のある調査機関は、この動きを「米財務省が財政ファイナンスの色合いを強め、ドルの信用力が低下したと市場が解釈した」と分析している。
中国当局は元高を容認か
中国人民銀行(中央銀行)の動向も元高を後押ししている。人民銀行は8月20日、人民元の対ドル基準値を1ドル=6.7808元に設定。これは前日の6.7854元から46ベーシスポイントの元高方向への調整であり、2023年2月以来の最も元高水準となった。この設定は、当局が急激な変動を抑制しつつも、緩やかな元高を容認している姿勢の表れとみられている。
Ad市場では、米国の財政持続性に対する懸念が、短期的な金融政策の方向性を上回る材料となっている。8月20日に公表された7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、利上げを主張するタカ派的な意見も見られたが、ドル相場の下落を止めるには至らなかった。元高を背景に中国資産の魅力は高まっており、8月20日の香港ハンセン指数は203ポイント高の25698で取引を終えるなど、海外からの資金流入が続いている。
今後の注目点
今後の市場の方向性を占う上で、2つのポイントが注目される。
- 米経済指標: 8月21日に発表される8月の米Markit製造業・サービス業PMIが市場予想を大幅に下回る場合、ドルへの下押し圧力がさらに強まる可能性がある。ドルインデックスのテクニカルな支持線は98、次いで97.2とみられている。
- 中国人民銀行の基準値: 9月9日に米財務省の国債買い入れ拡大が本格的に始動した後、人民銀行が日々の基準値をどの水準に設定するかが、当局の元高に対する許容度を測る上で最も重要な指標となる。