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SKハイニックス、米国で265億ドル規模の大型上場へ AI半導体需要が追い風

Summary
半導体大手のSKハイニックスが、米国預託証券(ADR)を1単元149ドルで値付けし、約265億ドルを調達する大型上場をナスダックで行う。同社のAI向け高帯域メモリー(HBM)における市場での優位性が、旺盛な投資家需要を牽引している。
半導体メモリーの世界的大手である韓国のSKハイニックスは、米国での大型上場に向け、米国預託証券(ADR)の価格を1単元あたり149ドルに設定する見通しだ。ブルームバーグとロイターが報じたもので、これにより同社は約265億ドル(約4.2兆円)を調達する計画であり、AI関連需要の強さを背景に投資家から高い関心を集めている。
募集の概要と旺盛な需要
今回の募集では、1,779万株の新株がADRとして発行される。調達額265億ドルは、2019年のサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコの256億ドルを上回り、先月のスペースXによる857億ドルの募集に次ぐ規模となる。
ロイターによると、機関投資家向けのブックビルディング(需要予測)は募集枠の数倍の応募を集め、水曜日に締め切られた。主な買い手として、
- Baillie Gifford Overseas
- Coatue Management
- Situational Awareness Partners
といったコーナーストーン投資家が、合計で最大70億ドル分のADRを購入する意向を示している。ADRは「SKHY」のティッカーシンボルで、金曜日からナスダック市場で取引が開始される予定だ。
AI市場での優位性と資金使途
Ad投資家の強い関心の背景には、SKハイニックスがAIアクセラレーターの中核をなす高帯域メモリー(HBM)市場で圧倒的な地位を築いていることがある。同社のHBM市場シェアは50~55%と推定され、NVIDIAやアルファベット傘下のグーグルなどを主要顧客に抱えている。
今回調達する約265億ドルの資金は、全額が製造能力の増強に充てられる。具体的には、龍仁半導体クラスターの最初の製造工場や、清州の先端パッケージング施設などへの投資が含まれる。これらは、韓国政府が発表した5,760億ドル規模の半導体投資プログラムの一環でもある。
評価額の是正と今後の注目点
今回の米国上場の目的の一つは、米国の競合他社と比較して割安に評価されている現状を是正することだ。米マイクロン・テクノロジーの予想株価収益率(PER)が6.66倍であるのに対し、SKハイニックスは5.5倍にとどまっている。同社のクォク・ノジョン最高経営責任者(CEO)は「ADR上場を通じて投資家層を多様化し、企業価値をより適切に反映した評価を得たい」と述べている。
市場の当面の注目点は、金曜日のナスダック市場での初値の動向だ。募集価格を上回る水準で取引が開始されるかどうかが、AIメモリー分野への市場の信頼度を測る試金石となる。さらに、同社は7月22日に2026年第2四半期決算を発表する予定で、米国での上場後初の業績報告として、投資家の期待に応えられるかが問われることになる。