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米暗号資産包括規制法案、上院で否決-Coinbaseなど関連株は急落

米上院は2026年9月15日、暗号資産(仮想通貨)市場に包括的な規制の明確性をもたらすことを目的とした「クラリティ法案(the Clarity Act)」を否決した。採決結果は賛成50、反対49となり、可決に必要な60票に届かなかった。
この結果、暗号資産関連企業は長期にわたる法的な不確実性に直面することになり、市場では失望感が広がった。同日の株式市場では、主要な暗号資産関連銘柄が軒並み急落した。
法案否決の背景と今後の見通し
同法案は、デジタル資産の監督権限を主に米商品先物取引委員会(CFTC)に与え、証券とコモディティの境界線を明確にすることを目的としていた。しかし、共和党から4人の造反者が出たことで、最終的に否決される結果となった。
否決の背景には、銀行ロビー団体とのステーブルコインの利回りに関する対立や、トランプ前大統領の暗号資産利益に関連する倫理規定を巡る最終盤の対立があったと報じられている。11月の中間選挙を控え、議会での新たな法案審議は少なくとも2027年の第1四半期まで見込めない状況だ。
関連企業への深刻な影響
Ad規制の枠組みが不在となることで、特に事業拡大を目指す上場企業への影響は深刻だ。今回の否決を受け、関連銘柄の株価は大きく下落した。
- コインベース・グローバル(COIN): 10.1%安で取引を終えた。カストディ(資産保管)やステーキング、レンディングといった新規事業の展開には法的な明確性が不可欠であり、今回の結果は同社の成長戦略に大きな足かせとなる。
- サークル・インターネット・グループ(CRCL): 11.4%安と最も大きな打撃を受けた。利回りを提供するステーブルコインが証券と見なされるかどうかの法的リスクが残り、同社の中核的な収益モデルが法的なグレーゾーンに置かれることになる。
- マイクロストラテジー(MSTR): 比較的小幅な5.4%安にとどまった。同社はビットコインを財務資産として保有する戦略に特化しており、ビットコインのコモディティとしての地位が比較的確立されているため、法案否決による直接的な影響は限定的と見られている。
市場の不確実性と海外流出リスク
議会による明確な法整備が頓挫したことで、今後は米証券取引委員会(SEC)やCFTCといった規制当局による個別規則の制定に委ねられることになる。しかし、このプロセスは時間がかかり、将来の政権交代によって覆される可能性もあるため、不安定さが残る。
ギャラクシー社のマイク・ノボグラッツCEOは「暗号資産規制が実現するまでには、非常に長い時間がかかるかもしれない」と悲観的な見方を示している。明確な連邦法が存在しない状況は、企業にとって複数の州法に対応するコンプライアンス負担を増大させ、事業拠点をより規制環境の明確な海外へ移す動きを加速させる可能性がある。投資家にとって、暗号資産関連株を取り巻く不透明な状況は当面続くとみられる。