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ムーディーズ、エンブラエルの格付けを「Baa2」に引き上げ 財務指標の改善を評価

Summary
格付け会社ムーディーズは、ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルの信用格付けを「Baa3」から「Baa2」に引き上げた。財務レバレッジの低下や受注残高の増加など、堅調な財務指標が評価された。
格付け会社ムーディーズ・レーティングスは、ブラジルの航空機メーカー、エンブラエル(Embraer S.A.)の信用格付けを「Baa3」から投資適格級の「Baa2」に1段階引き上げたと発表した。格付け見通しは「ポジティブ」から「安定的」に変更された。
今回の格上げは、エンブラエルの継続的な財務指標の改善、保守的な財務方針と流動性の実績を反映したものである。これにより、同社の信用力の強靭性が高まったとムーディーズは評価している。
財務レバレッジの低下と収益性の回復
ムーディーズによると、エンブラエルの調整後総レバレッジは、2025年末の3.6倍から2026年6月までの12ヶ月間で2.4倍に低下した。同期間の調整後営業利益率も8.1%から9.0%に回復している。
ムーディーズは、同社がキャッシュ創出によるバランスシートのさらなる強化を進めることで、今後も調整後総レバレッジは2.0〜2.5倍の範囲内で推移し、ネットキャッシュの状態を維持すると予測している。
潤沢な手元資金と豊富な受注残高
Adエンブラエルの財務基盤は、堅調な受注とキャッシュフローによって支えられている。2026年6月末時点の受注残高は345億ドルに達し、前年同期比で16%増加した。また、同社は2021年から2025年にかけて約17億ドルのフリーキャッシュフローを創出し、同期間に約77億ドルの負債を返済した。
2026年6月末時点の手元現金および短期投資は2.3億ドルで、2030年までに満期を迎える全ての債務をカバーするのに十分な水準である。さらに、2029年8月満期の10億ドルのコミットメントラインも確保している。
格付けの制約要因
一方でムーディーズは、格付けの制約要因として、航空機事業の景気循環的な性質や競争の激化を指摘している。顧客需要の変化に対応するための継続的な多額の投資が必要となる。
また、航空機製造業の資本集約的な性質は、運転資本への圧力や高い投資要件を伴うため、格付けの上値を抑える要因となっている。