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中国AI株が急騰、半導体からクラウドまで国産化が加速

中国のAI(人工知能)関連株が、国内におけるAIインフラ投資の加速を背景に急騰している。市場は、中国が半導体からクラウドサービスに至るまで、独自の「主権的AIスタック」の構築を急いでいることを織り込み始めており、特に国内A株市場で顕著な動きが見られる。
国産AIエコシステム構築の3つの階層
中国のAI関連市場は、大きく3つの分野に分類できる。それぞれリスクとリターンの特性が異なり、投資家の注目を集めている。
- 半導体・チップ: 米国の輸出規制が逆説的に国内メーカーの追い風となっている分野。AIチップ設計のCambricon Technologies (寒武紀科技)は過去1年で株価が+212%上昇。AIサーバー向けCPUを手掛けるHygon Information Technology (海光信息技術)も、NVIDIA製品の代替需要の受け皿と目されている。
- AIインフラ・データセンター: AIの神経系ともいえる光トランシーバーを製造するEoptolink Technology (中際旭創)は、過去1年で+300%という驚異的な上昇を記録。AIインフラ関連のShandong Zhongji Electrical (山東中際電気)に至っては、同期間で+476%の急騰を見せている。
- クラウド・プラットフォーム: AIモデルとサービスを提供する層。後述するアリババなどが代表格となる。
ただし、Cambriconの株価収益率(PER)が278倍に達するなど、一部銘柄には過熱感も見られ、バリュエーションの高さには注意が必要だ。
アリババと新興AI企業
米国に上場するアリババグループ (BABA)は、中国のAI分野で最も多角的な事業を展開する企業だ。同社のAIモデル「通義千問(Qwen)」は、中国国内におけるアップルの「Apple Intelligence」への採用が承認され、大きな事業機会を得た。バークレイズは同社を「オーバーウエート」と評価し、目標株価を195ドル(約71%の上昇余地)に設定している。年初来で株価が-25.3%と低迷している点は、AI事業のファンダメンタルズとの乖離を示唆している可能性がある。
Ad一方、国内では新興AI企業への期待も高まっている。AIスタートアップのDeepSeek(深求)が710億ドルの評価額でIPOを計画しているとの観測が報じられると、今年1月に上場したZhipu AI (智譜AI)やMiniMax (ミニマックス)などの株価が急伸した。これらの銘柄はボラティリティが非常に高く、投機的な側面が強い。
市場の見方と地政学的背景
中国AI株に対する市場の見方は、強気と弱気の両側面がある。
強気派は、政府の強力な支援を受けた国産AIサプライチェーンの構築が、米国の輸出規制によってむしろ加速していると指摘する。アリババとアップルの提携は、中国企業が孤立せず、グローバルなエコシステムに組み込まれる可能性を示している。
一方、弱気派は、多くの銘柄のバリュエーションが既に完璧な成長を織り込んでいる点を懸念している。また、米中間の地政学的リスクは依然として存在し、アリババの株価が示すように、特に米国上場銘柄は市場心理の急変に脆弱だ。
マクロ的な動きとして、米中両政府が2026年9月にAIに関する公式対話を計画している点は注目される。これは、AIを巡る貿易摩擦が部分的に緩和される可能性を示唆する材料となるかもしれない。