Story
ARK、株価急落のスペースXを2,280万ドル買い増し 逆張り投資を強化

Summary
キャシー・ウッド氏率いるARKインベストは、株価が52週安値近辺まで下落したスペースX株を2,280万ドル追加取得した。好決算にもかかわらず株価が低迷する中での、強い信念に基づく投資とみられる。
キャシー・ウッド氏が率いるARKインベストメント・マネジメントは、株価が急落した宇宙開発企業スペースX(ティッカー:SPCX)の株式を2,280万ドル(約33億円)相当、追加購入したことが明らかになった。株価が52週安値に迫る水準まで下落したタイミングでの買い増しは、典型的な逆張り投資であり、同社の強い確信を示している。
逆張りでの大規模な追加投資
Investing.comの報道によると、ARKは8月5日にスペースX株を181,830株、総額2,280万ドルで取得した。この日、スペースXの株価は前日比13.61%安の108.27ドルまで下落し、52週安値(104.83ドル)に迫っていた。
今回の購入資金は、ロブロックス(1,730万ドル)、パランティア(1,140万ドル)、ショッピファイ(1,100万ドル)といった他のハイグロース銘柄を売却して捻出された。これは単なるポートフォリオの定期的な調整ではなく、株価が1ヶ月で32.5%下落した銘柄への意図的かつ大規模な資金集中であり、ARKの強い信念を浮き彫りにしている。
好調な決算と株価の乖離
この株価下落は、同社の好調なファンダメンタルズとは対照的だ。スペースXが8月4日に発表した第2四半期決算は以下の通り好調だった。
- 第2四半期売上高: 78億ドル(前年同期比 +92%)
- 第2四半期EBITDA: 35億ドル(前年同期比 +192%)
Adさらに同社は、AIコンピューティング能力の収益化などを背景に、売上高1兆ドルの達成目標を2031年から2030年へと前倒ししている。そのため、直近の株価下落は、ファンダメンタルズの悪化ではなく、マクロ経済環境の変化や、直近高値(225ドル)からの利益確定売りが要因である可能性が指摘されている。
アナリスト評価の大きな隔たり
スペースXの評価を巡っては、アナリストの間でも見方が大きく分かれている。これは、ロケット事業、衛星通信(スターリンク)、そしてAIコンピューティングという複数の事業をまたぐ同社のバリュエーションの難しさを示唆している。
- レイモンド・ジェームス: 800ドル(「ストロング・バイ」)
- バーンスタイン: 248ドル(「アウトパフォーム」)
- カンター・フィッツジェラルド: 246ドル(「オーバーウエート」)
- スタイフェル: 190ドル(「買い」)
レイモンド・ジェームスの800ドルという目標株価は突出しているものの、最も保守的なスタイフェルでさえ、現在の株価から75%以上の上昇余地があるとみている。ARKは、現在の株価水準を「安全域」と捉え、市場がまだ「スターリンク+宇宙AIデータセンター」という新たな事業モデルを適正に評価できていないという点に賭けているようだ。