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TSMC、過去最高の決算も株価は下落 「事実売り」で利益確定優勢

Summary
半導体受託製造最大手のTSMCは、記録的な四半期決算と好調な見通しを発表したものの、株価は大幅に下落した。決算発表前の株価上昇を受けた利益確定売りや、半導体セクター全体への過度な期待が背景にある。
半導体受託製造(ファウンドリ)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は、過去最高益となる好決算と強気な見通しを発表したにもかかわらず、16日の時間外取引で株価が4.2%下落しました。決算への期待から事前に株価が大きく上昇していたため、投資家による利益確定売りが優勢となりました。
過去最高を記録した第2四半期決算
TSMCが発表した2026年第2四半期決算は、AI(人工知能)関連の旺盛な需要を背景に、極めて力強い内容となりました。主要な財務指標は以下の通りです。
- 売上高: 402億ドル(前年同期比36%増)で、会社ガイダンスの上限に到達
- 売上総利益率(粗利益率): 67.7%で、ガイダンス(65.5%~67.5%)を上回る
- 純利益率: 55.6%を記録
同社はさらに、2026年通期の売上高成長率見通しを米ドルベースで40%強に引き上げ、2026年の設備投資額も従来の520億~560億ドルから600億~640億ドルに増額しており、事業への強い自信を示しています。
なぜ株価は下落したか
今回の株価下落は、TSMC固有の問題というより、市場全体のセンチメントを反映したものです。主な要因として以下の3点が挙げられます。
利益確定売り(セル・ザ・ニュース)
Ad市場では典型的な「事実売り(セル・ザ・ニュース)」の動きが見られました。決算発表前に株価が大幅に上昇していたため、好材料が出尽くしたと判断した投資家が利益を確定させる売りを出しました。
高すぎる期待値
半導体セクター全体に対する投資家の期待が非常に高くなっていたことも一因です。オランダの半導体製造装置大手ASMLも、売上高見通しを引き上げたにもかかわらず株価が下落しており、市場がすでに好材料の多くを織り込んでいたことを示唆しています。
アジア市場での半導体株安
TSMCの決算を背景に、アジア市場では半導体関連株が軒並み売られました。MSCIアジア太平洋(日本除く)指数が1%下落したほか、サムスン電子やSKハイニックスの不振で韓国総合株価指数(KOSPI)は6.2%安、日本の日経平均株価も3%下落しました。JPモルガンのトレーダーは、半導体企業の決算に対する「期待のハードルがいかに高いかを示している」と指摘しています。
総じて、TSMCのファンダメンタルズは非常に強固であるものの、決算前のラリーを受けた利益確定の動きと、セクター全体に広がる調整圧力が、今回の好決算のインパクトを上回る形となりました。