Story
テスラ、AI・ロボタクシーへの投資拡大でフリーキャッシュフローが2年超ぶり赤字に

米電気自動車(EV)大手テスラは第2四半期決算で、フリーキャッシュフロー(FCF)が2年以上ぶりにマイナスに転じたことを明らかにした。AI(人工知能)インフラやロボタクシー、次世代製造技術への投資を加速させたことが主な要因。
決算詳細:予想を上回るも2年ぶりの現金流出
ロイター通信によると、テスラの第2四半期のフリーキャッシュフローは11億ドルのマイナスとなった。これは2024年第1四半期以来の赤字となる。ただし、LSEGがまとめたアナリスト予想の33億ドルのマイナスは下回り、市場が懸念したほどの悪化は免れた形だ。
この現金流出は、同社がイーロン・マスクCEOの主導のもと、以下の分野への設備投資を積極的に進めていることを反映している。
- AIインフラの構築
- バッテリー生産能力の増強
- ロボタクシー開発
- 次世代の製造技術
自動車・エネルギー事業は堅調
Ad主要な自動車事業では、第2四半期の納車台数が前年同期の384,122台から増加し、ウォール街の予想を上回る480,126台を記録した。生産台数(451,758台)を納車台数が上回ったことで、年初に見られた在庫の積み上がりは解消に向かっている。
また、エネルギー生成・貯蔵事業も好調を維持している。同四半期に展開されたエネルギー貯蔵製品は13.5ギガワット時(GWh)に達し、第1四半期の8.8GWhや前年同期の9.6GWhから大幅に増加した。この部門は、自動車事業の変動を補う重要な収益源として成長している。
市場の評価と将来への期待
投資家の関心は、単なる自動車販売台数から、自動運転ソフトウェアやロボット工学といった将来の成長分野へと移行しつつある。テスラはすでに米国の一部都市で監視なしのロボタクシーサービスを展開しており、欧州でも先進運転支援システム(FSD Supervised)の承認がオランダで下りるなど、事業化に向けた動きを進めている。
テスラの株価は年初来で15%以上下落しているが、時価総額は約1.4兆ドルと、依然として世界で最も価値のある自動車メーカーであり続けている。これは、自動運転ソフトウェア、エネルギー貯蔵、ロボタクシーといった事業が、将来的に自動車販売よりも高い利益率をもたらすとの市場の強い期待を反映している。