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SKハイニックス対マイクロン、AIメモリー覇権争いの行方

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Jul 15, 20261 min read
SKハイニックス対マイクロン、AIメモリー覇権争いの行方

Summary

韓国のSKハイニックスが米国で大型上場を果たしたことで、米マイクロン・テクノロジーとのAI向けメモリー半導体市場における競争が激化している。技術的優位性を持つSKハイニックスと、地政学的追い風を受けるマイクロンの比較から、今後の市場動向を探る。

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韓国の半導体大手SKハイニックスが2026年7月10日、米ナスダック市場に上場し、外国企業として史上最大となる265億ドルを調達した。この歴史的な上場は、AI(人工知能)開発を背景としたメモリー半導体の「スーパーサイクル」において、同社と米国の競合マイクロン・テクノロジーのどちらが優位に立つかという市場の問いを浮き彫りにしている。

AIが牽引する未曾有の需要

両社を取り巻くマクロ環境は、AI投資の急拡大により、かつてないほどの好況にある。UBSの予測によれば、世界のメモリー市場の売上高は2026年に9920億ドル、2027年には1兆7600億ドルに達する見通しだ。特にDRAM市場は、少なくとも2028年まで構造的な供給不足が続くとみられている。

この状況について、SKハイニックスのクァク・ノジョンCEOは7月10日のインタビューで「来年(2027年)は供給面で業界史上最悪の年になると予測している」と述べた。さらに、「顧客需要は2030年以降も当社の供給能力を上回り続けるだろう」との見方を示し、長期的な供給不足と価格決定力の上昇を示唆した。

技術のハイニックス、地政学のマイクロン

AIアクセラレーターに不可欠な広帯域メモリー(HBM)市場では、SKハイニックスが優位に立っている。2026年第1四半期時点で、同社は56~58%の市場シェアを確保。これは、HBMの主要顧客であるNVIDIAとの緊密な関係に支えられている。一方、サムスン電子とマイクロンは約21~22%で2位を分け合っている。

しかし、バリュエーション(企業価値評価)では様相が異なる。SKハイニックスの予想株価収益率(PER)が約5.8倍であるのに対し、マイクロンのPERは約7倍と、市場シェアで劣るにもかかわらず高い評価を得ている。この差は、マイクロンの地政学的な優位性に起因する。

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  • 米国の国内製造拠点: マイクロンは米国唯一の主要メモリーメーカーであり、CHIPS法による61億ドル超の資金援助を受けるなど、政府の強力な支援を受けている。同社は2035年までに米国へ2500億ドル以上を投資する計画だ。
  • 「コリア・ディスカウント」: SKハイニックスは韓国ウォン建てで業績を報告するため、ドルベースでの比較が複雑になることや、地政学的なリスクから、米国企業に比べて株価が割安に評価される傾向がある。

投資家が注目すべき今後の展開

両社の強みとリスクは対照的だ。SKハイニックスはHBMにおける高い市場シェアとNVIDIAとの強固な関係、割安なバリュエーションが魅力だ。しかし、為替リスクや地政学的な不確実性を抱える。

一方、マイクロンは「米国製」という強力なブランドと政府の支援、そして驚異的な業績の伸びを誇る。同社の2026年度第3四半期決算は、売上高が前年同期比346%増の414億6000万ドルに達した。ただし、HBM市場では追う立場であり、バリュエーションには既に期待が織り込まれている。

今後の重要なマイルストーンとして、SKハイニックスは上場後初となる決算を7月29日に、マイクロンは第4四半期決算を9月下旬に発表する予定だ。AIメモリー市場の長期的な成長は確実視される中、投資家はどちらがより多くの恩恵を享受できるか、両社の戦略と業績を注視している。

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