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オラクル株、強弱感対立:6380億ドルの受注残高と「ジャンク級」寸前の格付け

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Jul 16, 20261 min read
オラクル株、強弱感対立:6380億ドルの受注残高と「ジャンク級」寸前の格付け

Summary

オラクルは、6380億ドルという記録的な受注残を背景に強気な見方が示される一方、巨額の設備投資による財務悪化とS&Pによる信用格付けの引き下げが弱気材料となっています。

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米ソフトウェア大手オラクル(ORCL)の株価を巡り、投資家の見方が大きく分かれています。同社は記録的な受注残を抱え、AI分野での成長期待が高まる一方、積極的な設備投資が財務を圧迫し、信用格付けが投機的等級の一歩手前にまで引き下げられるなど、強弱両面の材料が交錯しています。

強気派を支える記録的な受注残

強気派が最も注目するのは、同社の将来の収益の先行指標となる残存履行義務(RPO)です。その額は6380億ドルに達しており、エンタープライズ・テクノロジー分野で最大級の受注残高は、今後の収益の安定性を示唆しています。

さらに、以下の点が強気な見方を後押ししています。

  • クラウド事業の成長: パイパー・サンドラーは、オラクル・クラウド・インフラストラクチャー(OCI)の能力増強により、2027年度には市場コンセンサスに織り込まれていない約22億ドルの追加収益が生まれる可能性があると分析しています。
  • AI分野への展開: 企業向けアプリケーションに1,000以上のAIエージェントを組み込むなど、AI技術の実用化を進めています。
  • 政府契約の獲得: 日本の政府クラウド契約を巡る交渉で競合他社をリードしていると報じられているほか、英国では同社が金融システムにおける重要な第三者として指定され、規制に裏打ちされた競争優位性を確保しています。

こうした期待を背景に、みずほ証券はオラクルの目標株価を320ドルに設定しており、現在の株価水準から大幅な上昇余地があるとの見方を示しています。

弱気派が懸念する財務リスク

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一方で、弱気派は同社の財務状況の悪化を深刻なリスクと捉えています。2026年度のフリーキャッシュフロー(FCF)は、557億ドルという巨額の設備投資(CapEx)が響き、マイナス237億ドルに陥りました。さらに会社側は2027年度に700億ドルの設備投資を計画しており、その資金を新たな負債や株式発行で賄う方針です。

この財務負担の増大を受け、格付け会社のS&Pグローバルはオラクルの信用格付けを「BBB-」へと引き下げました。これは投資適格級で最も低い水準であり、いわゆる「ジャンク級(投機的等級)」まであと一歩という状況です。格付けの低下は、今後の資金調達コストの上昇につながる可能性があります。

また、流動性を示す流動比率は0.62と1を下回っており、短期的な支払い義務が流動資産を上回っていることも懸念材料とされています。

今後の焦点と市場の見方

現在のオラクルを巡る議論の核心は、巨額の受注残を実際にフリーキャッシュフローへと転換できるかどうかにあります。強気派は、先行投資が将来の収益拡大につながる「好循環」を期待する一方、弱気派はAWS、Azure、Googleといった潤沢な資金を持つ競合がひしめく中で、過大なレバレッジをかけたインフラ投資の失敗リスクを指摘しています。

同社の株価は、こうした実行リスクを織り込んだ水準で取引されています。投資家にとって、オラクルの長期的な成長ストーリーが、目先の財務的ストレスを乗り越えて実現されるかどうかが、今後の重要な判断材料となるでしょう。

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