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ネパール・チベット国境で大規模鉄砲水、9人死亡 数百人不明 水力発電に打撃

Summary
ネパールと中国チベット自治区の国境で大規模な鉄砲水が発生し、少なくとも9人が死亡、数百人の観光客が行方不明となっている。ネパールの水力発電能力の12%以上が停止し、重要な交易路も寸断されるなど経済的影響が懸念されている。
ネパールと中国チベット自治区の国境で26日、大規模な鉄砲水が発生し、ロイター通信によると少なくとも9人が死亡、外国人観光客を含む数百人が行方不明となっている。この災害は人的被害に加え、ネパールの水力発電能力の1割以上を停止させるなど、同国の経済にも深刻な打撃を与えている。
災害の概要と被害状況
現地からの報道によると、ネパールと中国の国境地帯で岩や土砂の壁が川に崩落し、ネパール側で壊滅的な洪水を引き起こした。この鉄砲水により、家屋や道路、電力施設が流された。
ネパール観光当局は、行方不明となっている旅行者は少なくとも384人に上ると発表した。内訳はインド人105人、ネパール人93人、米国人3人、英国人12人などが含まれる。また、韓国の聯合ニュースは、韓国人約8人の安否が不明だと報じている。
中国国営の新華社通信によると、この土砂崩れはネパール側で発生し、国境にある吉隆(ギロン)口岸に到達。道路や通信、電力網が寸断された。中国中央電視台(CCTV)は、当局が少なくとも574人の救助隊を派遣したと伝えている。
経済への影響
Ad今回の災害は、ネパール経済の重要分野に直接的な影響を及ぼしている。ネパールのエネルギー省によると、主に水力発電プロジェクトで430メガワットの電力供給が停止した。これは、ロイターの計算によれば、同国の総水力発電設備容量(3.2ギガワット)の12%以上に相当する。
また、数百人に上る観光客の行方不明は、ネパールの主要産業である観光業にとって大きな打撃となる。さらに、被害を受けた吉隆口岸はネパールと中国を結ぶ重要な陸路の交易拠点であり、物流の停滞が長期化すれば両国間の貿易への影響も避けられない。
原因と今後の見通し
災害の正確な原因は特定されていないが、ネパールの外相は議会で、地震が雪崩を誘発した可能性を指摘した。ドイツ地球科学研究センター(GFZ)は、映像に記録された時刻の約7分前にマグニチュード4.4の地震があったことを報告している。
カトマンズに拠点を置く国際総合山岳開発センターの専門家は、上流で川が堰き止められた状態が続いており、二次災害として再び洪水が発生する恐れがあると警告している。ネパール、中国両国で救助活動が続けられており、インドのモディ首相もあらゆる人道支援を提供する用意があると表明した。