Story
イタリア、EU財政規律の適用除外を利用し27-28年のエネルギー対策費を捻出へ

Summary
イタリア政府は、2027年と2028年に高騰するエネルギー価格への対策資金を賄うため、EUの財政規律の「適用除外条項」を活用する方針を固めた。これにより、財政赤字の対GDP比3%未満という目標の達成が困難になる可能性がある。
イタリアのメローニ首相府が火曜日に発表した声明によると、同国政府は2027年と2028年のエネルギー価格高騰対策の財源として、欧州連合(EU)の財政規律における「適用除外条項」を活用する計画だ。
EUの財政柔軟性を活用
メローニ首相と連立与党幹部との会合で、今後2年間にわたり家計や企業を支援するため、EUが認める財政の柔軟性を利用する案について「広範な合意」が得られたという。この措置は、高騰するエネルギー料金による負担を軽減することを目的としている。
この動きは、2027年に予定されている総選挙の1年前に財政規律の緩和に踏み切ることを示唆しており、市場関係者の注目を集めている。
措置の背景と財政への影響
AdEUの執行機関である欧州委員会は、ロシアのウクライナ侵攻後の2025年3月、全加盟国が2028年までの4年間、防衛費を年間GDP比最大1.5%まで拡大しても制裁手続きを発動しないと決定した。イタリアはこの財政的余裕をエネルギー対策にも適用するよう強く求めていた。
その後の妥協案として、欧州委員会は先月、防衛費向けに認められたGDP比1.5%の枠のうち、GDP比0.3%を化石燃料からグリーンエネルギーへの移行を促す投資に充当することを許可した。イタリア政府が今回活用するのはこの枠となる。
この計画は、イタリアが財政赤字をEUの基準である対GDP比3%未満に抑え、「過剰財政赤字是正手続き」から脱却する努力を断念する準備を進めていることを示唆する。4月に公表された最新の複数年予算計画では、今年の赤字比率を2.9%、2027年を2.8%とする目標が掲げられていた。