Story
イラン、ホルムズ海峡の封鎖を宣言 米軍との攻撃激化で湾岸諸国にも拡大

Summary
イランは米軍とのミサイルやドローンの応酬が激化する中、ホルムズ海峡の封鎖を宣言した。攻撃はカタールなど複数の湾岸諸国に拡大し、世界のエネルギー供給への懸念が強まっている。
イランと米国の軍事衝突が日曜日に急激に激化し、イランは主要な石油輸送路であるホルムズ海峡の封鎖を宣言した。ロイター通信によると、イランはカタールやアラブ首長国連邦(UAE)など、複数の湾岸諸国にある米軍関連施設を標的に攻撃を拡大しており、地政学的リスクが一段と高まっている。
攻撃の応酬、湾岸全域に拡大
今回の攻撃は、これまで標的となっていなかった地域にも及んでおり、紛争の範囲とペースがエスカレートしていることを示している。仲介役を担ってきたカタールが4月以降で初めて、UAEも5月上旬以降で初めて攻撃を受けたと発表した。
米中央軍(CENTCOM)は声明で、日曜日の東部時間午後5時からイランへの追加攻撃を開始したと発表。「民間の船員や商船がホルムズ海峡を自由に航行する能力を攻撃するイランの能力を低下させ続けるため」と説明している。CENTCOMによると、米軍は土曜日だけでイランの軍事目標140カ所を攻撃し、この3日間で攻撃した目標は300カ所を超えたという。
これに対し、イランの革命防衛隊は、ヨルダン、クウェート、オマーン、カタールにある米軍の関連施設を破壊したと主張している。
ホルムズ海峡封鎖と市場への影響
Adイランは、新たに設立した「ペルシャ湾海峡庁」を通じて、同海峡の通航は現在不可能であると発表した。紛争以前、ホルムズ海峡は世界の石油・液化天然ガス(LNG)輸送量の約5分の1を担っており、その封鎖はエネルギー価格の高騰と世界的なインフレを助長してきた。
特にガソリン価格の上昇は、11月の議会選挙を控えるトランプ米大統領にとって政治的に敏感な問題となっている。今回の事態は、先月締結された暫定合意の先行きにさらなる不透明感をもたらした。イランの交渉担当トップ、モハンマド・バゲル・ガリバフ氏はSNS上で「一方的な取引の時代は終わった。約束を守るか、代償を払うかだ」と投稿し、強硬な姿勢を示した。
各国の反応と航行の現状
イランの攻撃を受け、カタールでは破片の落下により子供を含む3人が負傷したと報告。UAE、バーレーン、ヨルダン、クウェート、オマーンもそれぞれミサイルやドローンによる攻撃を報告している。
イランが海峡の封鎖を宣言する一方、米国側は「イランは海峡を支配していない。交通は流れている」と述べ、航行の自由を確保する姿勢を強調している。米海軍主導の合同海事情報センターは、深刻な安全保障上の脅威はあるものの、オマーン近郊の「拡張された」南側ルートは利用可能であるとの見解を改めて示した。