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アイオニス株が急落、心筋症治療薬の第3相試験が失敗

Summary
アイオニス・ファーマシューティカルズは、アストラゼネカと共同開発する心疾患治療薬エプロンターセンの第3相臨床試験が主要評価項目を達成できなかったと発表。この結果を受け、同社株は時間外取引で14%以上急落した。
アイオニス・ファーマシューティカルズ(Ionis Pharmaceuticals)の株価が、提携先の英アストラゼネカと共同開発する治療薬の重要な後期臨床試験が失敗したとの発表を受け、大幅に下落した。この結果は、同社の成長戦略の要とされていた薬剤の商業的可能性に大きな疑問を投げかけるものとなった。
試験の詳細と結果
アイオニスとアストラゼネカが発表したところによると、エプロンターセン(eplontersen)の第3相臨床試験「CARDIO-TTRansform」が、主要な有効性評価項目を達成できなかった。
この試験は、トランスサイレチン型アミロイド心筋症(ATTR-CM)の患者1,432人を対象とした大規模なもので、プラセボ(偽薬)と比較して140週間にわたる心血管死および心血管イベントの再発抑制効果を検証していた。同社は、事前に規定された一部の患者グループでは統計的に有意な結果が見られたとし、安全性プロファイルも従来通りであったと述べたが、主要目標の未達という事実が投資家の失望を招いた。
市場への打撃と株価の動き
このニュースを受け、アイオニスの株価は時間外取引で14.0%下落し、72.60ドルを付けた。この売りは、より広範な市場の動向とは無関係な、同社固有の悪材料によるものだ。
AdCARDIO-TTRansform試験の成功は、アイオニスの成長戦略の柱と見なされていた。既存の適応症(遺伝性トランスサイレチン型アミロイドポリニューロパチー)を超え、より市場規模の大きいATTR-CM分野への進出を果たすための重要なマイルストーンだったからだ。今回の失敗により、同社の重要な収益源となるはずだったパイプラインに対する期待が大きく後退した。
競争環境への影響
エプロンターセンの挫折は、競合他社にとっては追い風となる。特に、ATTR-CM治療薬として既に「Amvuttra」(ブトリシラン)の承認を得ているアルナイラム・ファーマシューティカルズ(Alnylam Pharmaceuticals)は、当面の競争上の脅威が一つ取り除かれた形だ。
この分野では、アルナイラムのほか、ブリッジバイオ(BridgeBio)やファイザー(Pfizer)なども有力なプレイヤーとして存在する。今回の試験失敗により、アイオニスがこの収益性の高い市場で競争する能力に深刻な疑念が生じている。