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ウォルシュ元FRB理事のタカ派発言と原油急騰で米金利上昇、9月利上げ確率60%に

米連邦準備制度理事会(FRB)のウォルシュ元理事によるタカ派的な発言と、地政学リスクの高まりによる原油価格の急騰が市場の利上げ観測を強め、週明けの債券市場で米国債利回りが上昇した。市場が織り込む9月の利上げ確率は60%近くまで跳ね上がっている。
ウォルシュ氏の発言がタカ派再評価を促す
先週金曜日に開催されたジャクソンホール会議でのケビン・ウォルシュ元FRB理事の発言が、債券売りの直接的な引き金となった。同氏は、インフレがFRBの目標である2%に戻る明確な兆候が見られない場合、政策当局者にはまだ「やるべき仕事が残っている」と述べ、金融引き締め継続の可能性を示唆した。
この発言を受け、金利先物市場では9月16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイントの利上げが実施される確率が、発言前の約35%から60%近くまで急上昇した。金融政策に敏感な米2年債利回りは先週金曜日に大幅上昇し、週明けは4.323%で小幅に低下したものの、ベンチマークとなる10年債利回りは4.720%へと続伸した。
中東情勢緊迫化で原油価格が急騰
債券市場への追い打ちとなったのが、中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰だ。週末にかけて、米軍がホルムズ海峡にあるイランのミサイル発射装置を空爆し、イランが報復措置を取ったと報じられたことで、供給不安が再燃した。
Adこれを受け、国際的な原油価格の指標であるブレント原油先物は一時3%近く急騰し、1バレルあたり90.50ドルを突破。エネルギー価格の上昇はコストプッシュ型のインフレ懸念を再燃させるため、金融引き締めが長期化するとの見方を強める要因となっている。
市場の焦点はFRB高官発言と雇用統計へ
タカ派的な金利の再評価は欧州市場にも波及しており、ドイツの10年債利回りは2011年以来の高水準となる3.2903%まで上昇した。市場参加者は今後、ウォルシュ氏のタカ派姿勢がFRB内で共有されているかを見極めるため、今週予定されているバーFRB副議長やウォラーFRB理事の発言を注視している。
また、今週はJOLTS求人件数やADP民間雇用レポート、そして週末には非農業部門雇用者数(NFP)といった重要な米労働市場関連の経済指標の発表が相次ぐ。これらのデータは、9月のFOMC会合を前に、米経済が追加利上げに耐えうるかを見極めるための重要な判断材料となる。