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欧州ガス価格が2%上昇、イラン情勢緊迫化と低水準の貯蔵量が供給懸念を増幅

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Sep 9, 20261 min read
欧州ガス価格が2%上昇、イラン情勢緊迫化と低水準の貯蔵量が供給懸念を増幅

Summary

月曜の欧州天然ガス価格は、中東の地政学的リスクの高まりと記録的な低水準にある貯蔵在庫を背景に2%上昇し、複数年来の高値に迫った。ホルムズ海峡の緊張が冬場の供給不安を煽っている。

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月曜日の欧州卸売天然ガス価格は2%上昇し、2023年後半以来の高値水準に迫りました。ペルシャ湾での軍事的対立の激化と、平年を大幅に下回るガス貯蔵量が、冬場の供給途絶に対する市場の懸念を強めています。

ホルムズ海峡の緊張がリスクプレミアムを押し上げ

欧州の指標となるオランダTTF(Title Transfer Facility)の期近物は2%上昇し、1メガワット時あたり73.80ユーロを記録。これは先週記録した複数年来の高値である74.32ユーロに肉薄する水準です。同様に、英国のNBP卸売ガス契約も2%上昇し、1サームあたり182.50ペンスとなりました。

この価格上昇の背景には、中東の主要なエネルギー輸送路における地政学的リスクプレミアムの織り込みがあります。米軍がイランの石油タンカー3隻を無力化したことへの報復として、イランがホルムズ海峡付近に制限区域を設けると威嚇したことで、市場心理が急速に悪化しました。

ホルムズ海峡は、主にカタールから供給される世界の液化天然ガス(LNG)の約5分の1が通過する重要な海上交通路です。この「供給の動脈」が軍事衝突によって脅かされるとの懸念から、欧州の事業者はアジアの買い手と競合しながら、大西洋流域で契約先未定のスポットLNGカーゴの確保を急いでいます。

記録的低水準のガス貯蔵量が脆弱性を露呈

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地政学的リスクが高まる中、欧州のエネルギーインフラは供給面での脆弱性を抱えています。欧州ガスインフラ協会(Gas Infrastructure Europe)のデータによると、欧州のガス貯蔵施設の現在の充填率は約62%にとどまり、これは過去5年間の季節平均を約17ポイント下回る危険な水準です。

この貯蔵不足は、南欧での猛暑によるガス火力発電需要の増加に加え、ノルウェーのパイプラインの定例メンテナンスやカタール産LNG船の到着遅延が重なり、8月中の貯蔵注入が大幅に制限されたことが原因です。市場関係者は、貯蔵ペースの遅れにより、欧州大陸が冬の寒波到来時に価格の急騰や供給制限に見舞われるリスクが高まっていると警告しています。

エネルギー高がECBの金融政策に圧力

卸売ガス価格の高騰は、1バレル90ドル超で推移するブレント原油価格と相まって、欧州の産業界と消費者にとってコストプッシュ型のインフレ圧力を高めています。これは、今週木曜日に政策理事会を控える欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定を一層複雑にしています。

ユーロ圏の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.3%の上昇に加速し、特にエネルギー項目は14.3%の大幅な伸びを示しました。金融市場は、ECBがインフレ抑制のため、今週の会合で25ベーシスポイントの利上げを決定することをほぼ織り込んでおり、欧州の金融環境は引き締まりが続くとみられています。

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